5月10日、有明町の須子地区コミュニティセンターの調理室では、特産のデコポンとイチゴを使ったジャムづくりが行われ、甘酸っぱい果物の香りで包まれました。
有明町は昭和56年から58年まで甘夏みかんの販売単価日本一になるなど柑橘の栽培が盛んで、現在も時期ごとにさまざまな種類が出荷されています。
須子地区はみかんのほかイチゴの栽培も盛んで、同地区振興会では発足当初から地元の産物を生かした特産品開発としてジャムづくりに取り組み、現在は地区振興会の事業を離れ、「なかよし会」の皆さんがジャムづくりを引き継いでいます。
ジャムの材料のイチゴ、デコポン、色出しのためのレモンに至るまで須子で獲れたもの。材料は形が悪い、傷があるなどの理由で出荷されないものを譲ってもらうなど、地産地消と食品ロスの削減にも貢献しています。
イチゴのヘタ取り、デコポンの皮むきと果肉の処理など全て手作業で、ベテラン主婦の皆さんは楽しくおしゃべりをしながらもあっという間に下処理が完了。鍋に火をかけると調理室は甘酸っぱい香りでいっぱいになりました。
ジャムを煮詰める作業は焦げ付かないように1時間以上もかき混ぜる根気のいる作業で、メンバーの西橋さんは「熱いジャムが跳ねたり、灰汁をとったりするなど大変。でも、強火で煮詰めた方が綺麗な色で香りも良く、おいしくできる」と話していました。
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おしゃべりしながら楽しく作業 | 煮詰める作業は1時間以上の重労働 | 出来上がったジャムを瓶詰め |
色鮮やかに煮詰まったジャムは、一つずつ瓶に詰められて完成。5月末までイチゴが収穫され、梅の季節には珍しい梅ジャムも作られます。「酸っぱいけど、ヨーグルトに入れたりするとおいしい」と好評だそうです。
このジャムは、天草とれたて市場と須子地区コミュニティセンターでも販売されています。材料にこだわったお母さんたちの愛情たっぷりの手作りジャム。ぜひ味わってみませんか。