介護予防・日常生活支援総合事業の概要
■介護保険制度改正に伴う新規事業
地域包括ケアシステム構築に向けた法改正で市町村が取り組むべき事業に位置づけられた新規事業です。
総合事業は、市町村が中心となって住民等の多様な主体が参画し、多様なサービスを充実することにより地域の支え合いの体制づくりを推進し、要支援者などに対する効果的・効率的な支援などを可能にすることを目的としています。介護保険事業所だけでなく、ボランティア・NPO・民間事業者を含めた地域で高齢者を支える地域づくりを進める事業です。
天草市は、第6期天草市介護保険事業計画「健やか生きいきプラン」で平成29年4月からの開始を計画しています。
■介護予防・日常生活支援総合事業が始まると何がかわるのか?
●軽度者のサービス利用の手続きが簡単になります。
現在の要支援認定者が利用しているデイサービスやホームヘルプサービス程度のサービスであれば、介護保険の要介護(支援)認定を受けなくとも、基本チェックリストで対象者を判断ができるようになります。
事業対象者・・・基本チェックリストに該当し、機能低下がみられると判断された人。
●要支援認定者や事業対象者が利用するホームヘルプサービスとデイサービスが市のサービス事業となります。
これまで要支援認定を受けた人が利用していた介護予防訪問介護(ホームヘルプサービス)と介護予防通所介護(デイサービス)は、国の基準に沿ったサービス提供でしたが、総合事業に移行し市でサービス内容や単価等を設定できるようになります。
■総合事業の利用の流れ
心身の状況や利用したいサービスによっては、要介護認定(新規・更新)を受けずに、基本チェックリストの判定のみで、サービスを利用することができる場合があります。
■総合事業の事業体系とサービス
総合事業は、65歳以上すべての人が対象となる「一般介護予防事業」と、40歳以上で要支援の認定を受けた人、または65歳以上で基本チェックリストにより生活機能の低下が見られた人が利用できる「介護予防・生活支援サービス事業」の大きく分けて2つの事業で構成されます。
(1)一般介護予防事業
高齢者が地域で自主的に取り組む介護予防活動や地域貢献活動を育成・支援します。また、介護予防活動の普及・啓発を行います。
(2)介護予防・生活支援サービス事業
訪問型サービス(ホームヘルプサービス)、通所型サービス(デイサービス)、生活支援サービス(配食サービス)といった要支援認定者や事業対象者が住み慣れた地域で自立した生活が送れるように支援するサービスを提供します。
総合事業で利用できるサービス(介護予防・生活支援サービス事業)
■対象者
40歳以上で要支援の認定を受けた人、または65歳以上で基本チェックリストにより生活機能の低下が見られた人。
※まずは、地域包括支援センターや本庁高齢者支援課、各支所担当課に相談が必要です。
■訪問型サービス
(1)訪問型自立支援サービス
現行の介護予防訪問介護に相当するサービス。
専門のホームヘルパーがご自宅を訪問し、自立生活に向けた支援や調理、掃除などの家事支援を行います。
●自己負担のめやす(月額定額制)
・週1回程度利用月1,168円(事業対象者・要支援1・要支援2)
・週2回程度利用月2,335円(事業対象者・要支援1・要支援2)
・週2回を超える月3,704円(事業対象者・要支援2)
※ 状況によって各種加算が付きます。
※ 負担割合証の2割負担の方は、上記の2倍となります。
■通所型サービス
(1)通所型自立支援サービス
現行の介護予防通所介護に相当するサービス。
介護通所事業所へ通うサービスで、生活機能向上や必要な支援を受けることができます。複数の専門職で対応します。
(送迎・昼食・入浴有り)
●自己負担のめやす(月額定額制)
・週1回程度利用月1,647円(事業対象者・要支援1)
・週2回程度利用月3,377円(事業対象者・要支援2)
※ 送迎、入浴料金は上記に含まれます。 昼食代は別途かかります。
※ 状況によって各種加算が付きます。
※ 負担割合証の2割負担の方は、上記の2倍となります。
(2)通所型ロコモ認知症予防サービス
介護通所事業所や地域コミュニティセンターなどへ通うサービスで、運動機能向上や脳トレなど予防活動を行います。
(送迎有り・昼食入浴は事業所によって異なります)
●自己負担のめやす
・週1回まで220円/回(事業対象者・要支援1・要支援2)
※ 送迎料金は上記に含まれます。昼食代、入浴料は別途かかります。
※ 負担割合証の2割負担の方は、上記の2倍となります。
(3)通所型短期集中サービス
新たにサービスを利用する人や退院後の機能低下がみられる人で、改善の見込みがある人を対象に、運動等の機能訓練プログラムを実施します。
(送迎有り)
●自己負担のめやす
・料金無料(送迎料金含む)(事業対象者・要支援1・要支援2)
※半年で終了する通所型サービスサービス利用終了後、自立した生活ができるよう、また、地域での継続的な介護予防活動へ取り組めるように機能訓練等を行います。
■生活支援サービス
(1)配食型低栄養改善・見守りサービス
低栄養状態の改善を目的とした配食サービス。または、一人暮し等高齢者への配食を通じた見守りサービス。
●自己負担のめやす
・住民税課税世帯 500円/食(事業対象者・要支援1・要支援2)
・住民全非課税世帯300円/食(事業対象者・要支援1・要支援2)
※ 原則1日1食まで
サービス利用までの手順
(1)地域包括支援センターの職員が訪問して状態を確認
お住いの地域を担当する地域包括支援センターの職員が自宅などを訪問し、本人の生活状況や心身の状態を確認します。(基本チェックリストの聴き取りやアセスメントの実施)
(2)介護予防ケアマネジメントでサービスの利用計画を作成
介護や支援の専門的な知識を持ったケアマネジャー(介護支援専門員)が、本人の心身の状況から、自立生活に向けてどのような支援が必要かを判断し、適切なサービス利用の計画を立てます。
(3)サービスの利用を開始
ケアマネジャーが立てたサービス利用計画に沿って、実際にサービスを提供する訪問(通所)事業所と本人とで具体的なサービス利用内容を決定し、サービスの利用を開始します。
■お住まいの地区の地域包括支援センターで相談に応じます
地域包括支援センターは、地域で生活する高齢者の皆さんを、介護・福祉・医療などさまざまな面から総合的に支えるために設置している市の委託機関です。
地域包括支援センター名 | 所在地 | 電話 | 担当地区 |
---|
天草中央地域包括支援センター なでしこ | 〒863-0012 今釜町3412-6 | 66-9300 | 本渡南、本渡北、本町 |
天草北地域包括支援センター きずな | 〒863-2201 五和町御領9133 | 32-2115 | 佐伊津町、旭町、五和町 |
天草南地域包括支援センター うぐいす | 〒863-0046 亀場町食場854-1 | 24-4115 | 亀場町、楠浦町、枦宇土町、宮地岳町、新和町 |
天草西地域包括支援センター さざんか | 〒863-1215 河浦町白木河内223-12 | 76-1611 | 天草町(天草町大江向を除く)、河浦町 |
天草牛深地域包括支援センター すいせん | 〒863-1901 牛深町2286-103 | 72-1133 | 牛深町、久玉町、魚貫町、二浦町、深海町、 天草町大江向 |
天草東地域包括支援センター あじさい | 〒861-6303 栖本町馬場179 | 66-2266 | 志柿町、瀬戸町、下浦町、有明町、倉岳町、 栖本町、(御所浦町) |
御所浦サブセンター | 〒866-0313 御所浦町御所浦3527 | 67-1777 | 御所浦町 |
※ 平成30年3月12日から、中央地域包括支援センターが「今釜新町3661」から「今釜町3412-6」に移転しました。
※ 平成30年4月1日から、東地域包括支援センターが「栖本町馬場3682-1」から「栖本町馬場179」に移転しました。
■天草市介護予防・日常生活支援総合事業のパンフレット