みんなは、長崎(ながさき)や天草(あまくさ)の歴史(れきし)を知(し)っておるじゃろうか?
歴史(れきし)の教科書(きょうかしょ)をみればわかるが、この2つの場所(ばしょ)は、ヨーロッパからキリスト教という、神様(かみさま)をお祈(いの)りする信仰(しんこう)が、にほんのどこよりも早(はや)く伝(つた)わったんじゃ。
いままでにはなかった、べんりな道具(どうぐ)や、きれいなガラス、めずらしい祈り(いのり)に心(こころ)をうばわれた長崎(ながさき)や天草(あまくさ)のひとびとは、ほとんどがキリシタンとなってしまったんじゃ。
だが、楽しい時間(じかん)は長くは続かなかった。日本のえらい人たちは、キリシタンとなった人たちを悪者(わるもの)といい、とてもきびしい拷問(ごうもん)を与えたんじゃ。
しかし、キリシタンとなった人たちはかくれながら、神に祈ることにしたんじゃ。もちろんみつかったらころされてしまうかもしれない。かれらは命がけでキリスト教を続けたんじゃ。
それから250年という長(なが)い時間(じかん)が過(す)ぎた。明治(めいじ)という時代(じだい)に入(はい)った日本(にほん)は、ようやくキリスト教を認(みと)め、ひとびとは
いろんなところに教会(きょうかい)を建てていくんじゃ。
長崎(ながさき)や天草(あまくさ)に、たくさんの教会(きょうかい)があるのは、こうした歴史を経験(けいけん)したからなんじゃ。
こんな場所は、日本中(にほんじゅう)さがしても、どこにもないじゃろう? だからこそ、世界遺産(せかいいさん)にして、みんなで守(まも)っていかなければならない大切な場所なんじゃ。
長崎(ながさき)と天草地方(あまくさちほう)の潜伏(せんぷく)キリシタン関連遺産(かんれんいさん)ってどういうものなの?
みんな、歴史の流れはわかったじゃろうか?
では、2018年世界遺産(せかいいさん)になった、「長崎(ながさき)と天草地方(あまくさちほう)の潜伏(せんぷく)キリシタン関連遺産(かんれんいさん)」について説明(せつめい)していこう。
「長崎(ながさき)と天草地方(あまくさちほう)の潜伏(せんぷく)キリシタン関連遺産(かんれんいさん)」はさきほど説明した歴史(れきし)の中でも、とてもきびしい拷問とかくれて祈っていた時期のものなんじゃ。
※ちなみに潜伏(せんぷく)キリシタンとはかくれてお祈りしていたキリシタンのことじゃ。
長崎(ながさき)と天草地方(あまくさちほう)には、潜伏(せんぷく)キリシタンの家や関係(かんけい)する場所(ばしょ)がたくさんある。
こうした場所のなかでも、とくに大切な12か所が選ばれておる。これらすべてが世界遺産(せかいいさん)になったんじゃ。
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12の資産(しさん)で構成(こうせい)されています。 |
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