
災害時は心身の負担で食欲が落ちたり、飲食物を十分に確保できないなど栄養バランスが崩れがちです。
特に災害時は炭水化物に栄養が偏るため、可能な範囲で『主食・主菜・副菜』をセットで組み合わせてバランスよく摂るように心掛けましょう。
エネルギーをとりましょう

エネルギーは、体を動かしたり、健康を維持したりするためにとても重要な役割を果たします。また、寒さに対抗する働きもあるため体温維持にも役立ちます。
エネルギーは、米、パン、麺類などの炭水化物を多く含む『主食』から摂取することができます。
・米(おにぎり、パックごはん、レトルトのおかゆ、餅など)
・パン(総菜パン、菓子パン、缶詰のパン、乾パンなど)
・麺類(乾麺、カップ麺など)
・その他小麦製品(シリアル、クラッカー、ビスケットなど)
タンパク質をとりましょう
タンパク質は血や筋肉、臓器を作るだけでなく、免疫機能を維持する働きがあります。
不足すると身体機能の低下や感染症を引き起こす可能性もあります。
災害時に不足しがちなため、意識して摂るようにしましょう。
タンパク質は主に肉、魚、卵、大豆製品などの『主菜』や牛乳・乳製品などに多く含まれています。

・肉(サラダチキン、焼き鳥缶、コンビーフ、レトルトの牛丼など)
・魚(ツナ缶、サバやサンマの缶詰、魚肉ソーセージなど)
・卵(市販の卵焼きやゆで卵、レトルトの親子丼など)
・大豆製品(充填豆腐、豆乳、大豆の水煮など)
・牛乳・乳製品(ロングライフミルク、チーズなど)
ビタミン・ミネラル・食物繊維も忘れずに

非常食や支援物資だけでは食物の種類が限られるためビタミンやミネラル、食物繊維が不足しがちです。これらの栄養素が不足すると、疲労感や免疫力の低下、便秘などにつながります。
主に、野菜・きのこ・海藻などの『副菜』や果物に多く含まれています。野菜や果物のジュース、栄養を強化した食品が手に入ったら、積極的に活用しましょう。
・野菜(かぼちゃやにんじんなどの日持ちする野菜、カット野菜、冷凍野菜、野菜ジュースなど)
・きのこ・海藻(乾物など)
・果物(バナナやみかんなどの果物、ドライフルーツ、ジュースなど)
水分をとりましょう
災害時は飲料水やトイレに限りがあり、水分を控えてしまいがちですが、飲み物がある場合は我慢せずにしっかり飲んでください。

水分が不足すると、脱水による血行不良、便秘、低体温症、心筋梗塞、脳梗塞などのリスクへとつながります。
食中毒に注意しましょう
災害時は、(通常時より)食中毒のリスクが高まります。そのため、食事や調理の際には以下の点に注意しましょう。
調理するとき
・調理作業の前にはしっかりと手を洗うか、アルコール消毒で除菌しましょう。
・作業時は使い捨て手袋を着用しましょう。
・発熱や下痢、嘔吐がある場合は食事の準備は控えましょう。
・食材は保冷剤入りのクーラーボックスなど、冷暗所で保管しましょう。
・調理を行う台や器具、食器などは可能な限り清潔な状態を保つようにしましょう。
・おにぎりは素手で握らず、ラップや使い捨て手袋を活用して握るようにしましょう。
・加熱の際は中心部までしっかり火を通しましょう。
食べるとき
・食事前など、流水が使えるときは、石鹸と水でこまめに手を洗いましょう。
・水が使用できない場合はウェットティッシュやアルコール消毒で清潔に保ちましょう。
・食品にはなるべく素手で触らずに包装袋ごと持って食べるようにしましょう。
・飲食物は開封後、なるべく早めに食べきるようにしましょう。
・調理された食品は、2時間以内を目安に食べきりましょう。
体調不良の方・特別な配慮が必要な方へ
発熱・咳・嘔吐などで体調を崩された場合、食物アレルギーや病気の治療で食事の制限が必要な方、妊婦さんや高齢者等は早めに避難所のスタッフまたは保健センターへご相談ください。
天草中央保健福祉センター TEL:(0969)24ー0620
天草西保健福祉センター TEL:(0969)75-3301