国では、東京の一極集中を是正し、地方の人口減少に歯止めをかけ、それぞれの地域が特徴を生かした自律的で持続的な地域社会を形成することを目的として「地方創生」を積極的に推進しています。
天草市では、全国平均より早いスピードで人口減少が進むと予想されており、内需依存型(地域住民の減少と連動して、規模が縮小していく)の経済構造を有する地域であるため、人口減少は地域経済に大きなダメージを与えることが明らかとなっています。
さらに、人口減少や少子高齢化の進行は、空き家や空き店舗の増加、地域の担い手不足など、多くの地域課題を引き起こしています。
このような情勢の中、地域に人が住み続けるためには、天草市の地域課題や地域の企業が自社課題を見つけ、それらを解決するための接点を見出し、企業の強みや地域の強み(地域資源)を活用しながら、新たな価値を生み出していくローカルイノベーターを数多く生みだし、それぞれが交わり結びついていくことが必要です。
そのため天草市では、地域課題の解決と企業の営利活動の共通項を探し出し、本業を生かしてできるビジネスモデルの創出、ビジネスリーダーの育成を目指した「あまくさ未来創造スクール」を実施し、段階を経ながら人材を育成することにより、ビジョン構築能力、リーダーシップ、意志力、行動力等の資質の習得並びにプロジェクト創出による地域課題解決と地域経済の活性化の実現、早めの事業承継を見据えた次世代を担う経営層(リーダー)の育成、(※)CSVの醸成に向け取り組むこととし、熊本大学、九州財務局、金融機関、商工団体などと連携し、令和3年度に「あまくさ末来創造スクール」を創設しました。
あまくさ未来創造スクールでは、受講生10~13人の塾生を対象に、15回(開講式+講義10回+演習3回+修了式)のカリキュラムを予定しています。約半年間の講義で、地域課題に目を向けながら自社の強みを生かしてできるビジネスプラン(以下プラン)を作成し、演習での発表を通じてブラッシュアップを行い、修了式でプラン発表を行います。
修了式が終わりでなく、修了後はプランの実行率が5割以上となるようにフォローを行っていきます。
※CSVとは・・・企業が自社の強みを生かし、事業として社会課題(地域課題など)に取り組みながら、企業の利益につなげること。
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講義のようす(全10回程度の講義+3回の演習) | PBL(課題解決学習)のようす(講義について意見の共有) |
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修了式のプラン発表のようす(講義、演習を通してプランを作成) | 修了式の集合写真(塾生、関係団体、市内高校生等) |