10月8日、有明町下津浦地区振興会主催による「彼岸花フェスタ」が開催されました。
同地区では例年10月の第2日曜日に下津浦諏訪神社の例大祭が行われており、それにあわせて振興会でも地域を盛り上げようとイベントを企画しています。
例大祭で奉納される下津浦太鼓踊りは、元禄4(1691)年に始まったといわれ代々受け継がれてきましたが、過疎化で昭和36年に中断に追い込まれました。しかし、同45年に青年団により復活すると、同53年には全国青年大会で優秀賞を受賞しました。
平成5年からは、子ども会の皆さんによって受け継がれてきましたが、会員減少に伴い令和元年が子ども会最後の太鼓踊りとなりました。
「太鼓踊りの伝統を守っていきたい」と同年、青年団・子ども会のOB・OGによる保存会が結成。しかし、新型コロナウイルスの影響で例大祭は昨年まで中止や神事のみであったため、いよいよ4年ぶりの太鼓踊り復活となった今年は、8月中旬から練習に取り組んできました。
今回踊りや楽器を披露したのは市外で暮らす人がほとんどで、限られた回数の練習となりましたが、小さいころから毎年練習を重ねて何度も舞台に立ってきた皆さんは、体が覚えていると言わんばかりに、笛や太鼓の音色を聴くと自然と体が動き出します。
「地域の伝統を守りたい」との思いで、熊本市内や鹿児島県、佐賀県など九州各地から子どもを連れてこの日のために家族で駆けつけたメンバーもいました。
当日はあいにくの雨で体育館でのイベントとなりましたが、会場には230人を超える人が訪れました。
太鼓踊りの劇踊りと総踊りが披露され、4年ぶりの太鼓の音色と伝統を守る保存会の皆さんの熱い気持ちに、観客からは盛大な拍手が送られました。
- 太鼓踊りを披露した保存会(中学生~30代)の皆さん
練習を重ねた笛・鼓