10月5日と11月4日の2回にわたり、東京藝術大学の日比野克彦学長に1、2年生に対するプログラム実践演習(ワークショップ)の授業を天草で行っていただきました。
会場として丸尾焼さんの中庭を貸りて、陶磁器の原料となる天草の粘土を使って作品づくりを行いました。
1年生の課題は「両隣の人の耳を片方ずつ作る」、2年生は「自分の口の中を舌で触った感覚で表現する」というもの。1回目に作品を作り上げて素焼きし、2回目にそれぞれの作品に全員で色を付けていく作業を行いました。
学生からは、「イメージを形に表現するという演習で、自分たちの概念が壊された」、「一人では、こんな色付けは想像もできなかった。いろんな価値観が入り交じって面白かった」という感想が多く聞かれました。
日比野学長は、「五感をフルに使い、クラスメートと共同作業する中で自分らしさを感じられたのではないか。人間はいろんなものが混じり合ってできており、アートはさまざまな領域をつなぐ媒体になる」と話されました。
看護技術は「テクニック」や「スキル」と表現されますが、「アート」と表現されることもあります。私たちが人を見る時に固定概念にとらわれずに見ることが大切であると、改めて感じたところです。
今回の演習を通してお互いの感性にふれることができ、また、ものづくりをすることによって自分の内面と向き合い、自分自身を見直す機会になりました。これから、周りを見る目、ものを見る目、人を見る目が変わっていくのではないかと思います。
★★プログラム実践演習のようす★★