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市民と市長の意見交換会 ~1人1台タブレットを活用した新時代の学び編~

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市民と市長の意見交換会 ~1人1台タブレットを活用した新時代の学び編~

令和5年8月2日(水曜日)「市民と市長の意見交換会 ~1人1台タブレットを活用した新時代の学び編~」を開催しました。

この会は、市民の皆さんのご意見を市長が直接うかがい、天草の今と未来を考え、皆さんとともにより良いまちづくりを推進していくための意見交換会です。
※内容の一部を抜粋して掲載します。

出席者:天草市学校教育研究委員会 学力向上・ICT活用研究部会14名(A~N)の皆さん

  • タブレット会場


1 タブレットを用いた授業における具体的な取り組み事例の発表

Eさん:SKYMENUポジショニングの活用
Dさん:SKYMENU 発表ノートの「資料置き場」を活用した授業実践例
Gさん:タブレット活用の4つの具体的な場面
Hさん:SKYMENUCloud(スカイメニュークラウド)実践例
Mさん:SKYMENU活用ノートを使った実践例
Kさん:Kahootを使ったゲーム形式の実践例
Iさん:ICTを活用した一単位時間の構成
Lさん:SKYMENU「発表ノート」
Jさん:単元を通した活用
Cさん:Googleチャットを使った実践例
Fさん:MicrosoftFormsを使った実践例


2 意見交換1「学校教育におけるICTの活用について」

【馬場市長】
先生方の実践事例を伺い、子どもたちにとってより良い学びとなるよう、さまざまな工夫をして取り組んでくださっていることが良く分かりました。
以前、ICTを活用した授業を視察した際、子どもたちが算数の問題などをそれぞれどのように解いているかというのが、みんなが見られる画面に表示されていました。その時は、「中には、自分では考えなくなってしまう子どももいるのではないか」と少し心配しましたが、逆に、人の学びを参考に、互いに成長するという、良い効果があるのですね。


(Hさん)
私たちの小学校時代は、「人の答えを見るな」と言われる時代だったが、これから先を生き抜いていく子どもたちにとって、一人でできることには限界があり、そこに誰かが関わることによって広がっていくところがある。となると、やはり他者との関わりは、これからの社会では必須な能力であると思う。「他者参照」とよく最近言われるようになったが、タブレットを使うことで、他の友だちの考えを見ることが容易にできるようになり、学びを調整している。そうしたら、さらに意欲的になるのかなと思う。教科書もそうだが、「友だちの意見も参照しながら」というところで、今、「他者参照」に重きを置いているところ。


(Cさん)
私たちも、例えば、研究授業などで授業を作る時や、ネット上の凄い先生方の放送を参考にしたり、いろいろなものを真似したりするというようなやり方を進めている。“この端末を使うと、人から真似したものが自分の学びになっているのかどうか”というものを測る指標として、「きちんと自分の言葉で言語化できているか。きちんと整理して、友達を納得させられているか」ということを気にかけるようにしている。ただ、そこで完結するのではなく、“真似をしてもいいけれど、ちゃんと自分の言葉で説明できたり納得させたりできるように”ということを子どもたちに意識づけるためにも、必ず授業の中で、議論をアウトプットして、友達の意見を聞いて質問し合うといったことをしながら授業を進めている。子どもたちは、今から情報過多な時代を生きていくと思うので、その中から自分が学ばなくてはいけないこと、学びたいことを自覚させて「選び取る」、ということが情報活用能力に繋がると思う。そのようなスキルというのも、真似するだけではついていかないと思うので、そのような視点からも「他者参照」というワードは大事になっていくと感じている。


(Gさん)
私には小・中学生の子どもがおり、タブレットもとても使っていて、家に持ち帰ってきているが、見てみると“先生たちも頑張ってやっていらっしゃるな”と感じる。ただ、保護者同士で話をするなかで、やはり自分たちが今のような教育(ICT活用)を受けてないので、保護者も半信半疑なところがある。“これで力がつくのかな”とか、自分自身もそういったところがあるし、教師自体もそういった部分があると思う。また今は、学力というものが変わってきているので、一概にテストだけ良い点が取れればいいわけではないが、やはり自分も保護者として教師として、保護者へも“今、このような取り組みをしていて、どのような成果がある”ということを丁寧に学級懇談会などで説明し、心配の払拭に努めているところ。


【馬場市長】
情報過多の時代に、どの情報を正しいと判断するかは、自分で考えなくてはいけなくなります。そういう時代の中で、他者の意見を聞いて、自分としてはどれが正しいのか判断することが大事になりますね。また、やはり日本の教育も変わってきていると実感しました。これまでは、どちらかというと教科書や歴史を“覚える”といった感じでしたが、今は、ICTを導入する前よりも「子どもたちが考える時間」を非常に大事に長くとられているのだなと感じました。自分たちで考え、チームや仲間を作ってやっていくことが、今後ますます大事になるので、そういった学びにもなっていると思いました。


【石井教育長】
先生方には、ICTを使ったいろいろな活用法を実践していただいているところですが、中には、“まだ黒板とチョークがあればできる、私の授業はそれでいい”という先生も、実際にはいらっしゃると思います。しかし、先生たちはそれでも良いかもしれませんが、子どもたちが今から生きていく時代は違います。だから、子どもたちにいろいろと使わせてください。タイピングもどんどん教えてください。先生が教えると、子どもたちは“ちょっとやれば先生を引っ張っていく”ような状況なので、まずは、いろいろなものを使ってください。


【馬場市長】
Wi-Fi環境、校内での通信環境というのはどうですか。


(Iさん)
学校でもっとICTを使わないといけないという意見もある一方、通信が止まってしまう現状もある。これからルーターを教室に引き込む工事をしてもらうので、それで少し改善されることになると思うが、例えば、1組から4組まで通して授業に行くと、ルーターからの距離によって止まる台数は増えるという印象がある。授業を進めるにあたって、通信が止まるのが惜しいと感じる先生方が多いかなと思う。通信状況が良くなれば解決する課題かなと思う。


【教育部長】
通信環境が悪いところは、報告を頂いているところから改善を進めています。


【馬場市長】
予算の問題もありますが、最優先で、できる限り取り組んでいくように努力します。真っ先にしなくてはいけないことなので、しっかりやっていきます。


(Aさん)
このコロナの4年間で、学校の授業というのもかなり変わってきた。昔どおりの板書の授業の素晴らしさもあるが、こういったタブレットがあるので、便利さをみんなで分かりあって、進めていくことも大事だなと思った。ただ、それを学校ごとに進めていっても大きな差が出てくるので、このように各学校の先生方が一堂に会し、持ち帰るというのはすごく大事なことなので、このような研修の場も必要だと感じた。
また、教師用の端末と児童用の端末が違うという点で、端末によってネットへのつながりが悪い。さらに、学校によって違いがあるので、そういった面からも、少しでも早く子どもたちと同じ端末を使えるようになるといいなと思う。
コロナ禍になったとき、熊本市の遠隔授業のようすがテレビで流れていて、天草ではこんなことはできないと思っていた。なぜ熊本市ができるのかなと思ったら、iPadでそれぞれの端末に通信機能がついていた。天草では、タブレット端末そのものには通信機能がついていないので、家庭にWi-Fi契約がない場合は、家庭で端末を使える子とそうでない子の差が出てくる。通信機能まで付いているタブレットに代わると大きく進むのかなと思う。


【学校教育課長】
タブレット導入に関しては、今回は学校でWi-Fiを使用することとしています。家庭への持ち帰りもできますが、学校で使うことに重点を置いていますので、現在のタブレットは通信機能が付いていない状態です。
熊本市の場合は、iPadを導入してそれぞれが持ち帰り、家庭での学習(授業)が中心になりますので、少し位置づけが違う形になっています。


(Hさん)
通信がつながらない家庭にアンケートを取った。「方法があるなら聞いてみたい」という欄を作って、そこにチェック付けられた方に「家庭に貸出の無料ルーターがありますが、通信料の契約は保護者負担になります。」という説明をすると、そこで話が終わる現状が数件ある。どうしても家計的に厳しいご家庭に関しては、何らかの支援をしていただけると全児童がタブレットを使えるという思いがある。 


【馬場市長】
そういった課題への対処は重要なので、何か対策を考えていきたいと思います。


(Bさん)
授業でのタブレット活用は進んでおり、タイピング大会を開くなどして、子どもたちが楽しみながらやれるよう取り組んでいる。また教職員も、研修を通してタブレット使用のハードルは下がってきているし、業務改善という意味でも、その活用はとても重要だと思う。今までは紙媒体で配っていたものを、先生方には行事や連絡事項をタブレットで連絡している。そうすることで、紙の削減にもなるし、印刷して配るという時間も減る。先生方がteams等を使いこなせるようになるととても便利になるし、業務改善も図られるのではないかと思う。


3 意見交換2「教育現場の状況、学校教育における今後の取り組み等について」

(Eさん)
「学校の先生になりたくない(なり手が少なくなってきた)」という話があったが、“忙しい”というのが大きいのかなと思う。私は、保護者や子どもたちとの関わりの中で、教師としてのやりがいというものを感じてきていたが、ICTの導入など、いろいろとやることが増えてきて、そちらを一生懸命やって、子どもたちや保護者との関わりが少しずつ薄くなってきているのではないかと感じている。子どもたちのためにと思ってやっているが、その分、子どもたちと関わる時間が少しずつ減っているのかなと感じている。
先生方がタブレットを使えるようになると、本当に子どもと関わる時間が増えてくるかと思うが、今はまだその途中の段階なので、なかなか教師の実際の魅力が感じにくくなってきているのかなと思う。


【馬場市長】
これから先は、教職員もタブレット活用が当たり前のような形で入ってこられ、そうなるとまた違うかと思いますが、(過渡期にある)今は、本当に大変だと思います。


(Hさん)
産休に入られる先生の代替の先生が見つからないという現状で、残る先生方にどうしても負担がかかる、カバーしていただくことになるという思いがある。代替となる人がいれば私たちにもゆとりが生まれて、子どもと関わる時間が増えるということにつながらないだろうかと思う。
また、通常学級で学んでいる子どもの中には、支援が必要な子どももおり、通常学級の中での1人の担任だとどうしても限界がきて、“心労”として負担となる。各学校に1人ずつでもそのような先生(支援員など)を配置いただけると、余裕をもって教育活動もでき、教員の人生にも良いのかなと思う。 


【石井教育長】
天草では、教職員の未補充といったケースはあまりありませんが、全体的にみると、特別支援学級が増えてきており、それが全てではありませんが、特別支援学級にも教職員を配置しなければいけません。教育事務所も教育委員会も代替えの先生を探してはいますが、なかなか見つからないというのが現状です。


【馬場市長】
先生が言われたように、今の世の中は、子育て支援策として育児休業の取得推進など、教員に限らず全ての職業で言われていますが、そうするためには、取得できるような環境を作っていかなくてはいけません。しかし、昔は、臨時採用等でたくさん先生がいらっしゃいましたが、現状では先生の数が減っているということが、今の問題です。教師は“ブラックな職業”というイメージが作り上げられてしまっているので、これを変えないといけないと思っています。先生たちが、“教職ってこんなに楽しいことがある、こんなに幸せなことがある”ということをもっと発信し、また行政としても、そのことを発信していかなくてはいけないと思っています。先生たちが教員として楽しんでいることを子どもたちに伝え、楽しそうにすることが、まずは最初の一歩だと思います。大変だとは思いますが、笑顔でどんどん発信していってほしいです。
どんな職業も大変ですが、その中で何が大事なのか、そして子育てがどれだけ楽しいかということを、親がメッセージとして出していかなくてはいけないと思っています。
今回、エンシニタス市に行った中学生6人のうち2人は「私、絶対教員になりたいんです。」と言ってくれました。すごく嬉しかったです。そういう子どもたちもいっぱいいます。


4 「教師になって良かったな」と思うとき

(Hさん)
天草に赴任して初めて出会った子どもたちが今は中学一年生になっている。その子たちに出会ったことで“天草に残ろう”と思い、天草に永住することにした。天草の子どもたちの素直さや、反応の一つ一つがとても素敵で、可能性のある子どもたちと一緒に何かしたいなと思っている。小学3年生を担任した時、気にかけてずっと関わっていた子がいて、その子が「俺、絶対小学校の先生無理だな」と言った。多分その子の中で“小学校の先生になる”ということすら今までなかったと思うが、話をする中で、「ちょっと小学校の先生になろうかなと思ったけど先生と喋っていて“俺には絶対もう無理、毎日ストレス溜まって無理”」みたいなことを言っていた。先生になりたいと思ってくれたことを知って、その子との関わり方は間違っていなかったなと思った。教師は楽しいとか、憧れをもってもらえるようにこれから頑張っていこうと思う。


(Mさん)
地元天草の中学校の先生を見て学校の先生になろうと決めた。一時期は天草を離れたが、母校に赴任することができた。だが、ちょうど赴任した学校が大変な時で、その時に生徒会長をしていた生徒が、現在では天草で小学校の先生をしている。この子は、激動の時代で先生たちが大変だった頃を見て知っていても、学校の先生になって頑張ってくれているというのを聞いたときに、私たちも“頑張ってよかったな”と思った。部活動で生徒と関わっていく中で、みんなで目標に向かって頑張って成果を出していくことも、教師としてのやりがいを感じる。
授業中も、試行錯誤した授業の中で生徒が「もう50分終わったの?」というひと言を聞いたときなどは、教師になって良かったなと感じる。先ほど言われたように、自分たちが楽しんでやっている姿を見せて、今の子どもたちが先生になるにはあと数年はかかるが、もっと教員になりたいという子を増やしていけたらと思う。


(Lさん)
教え子が「学校の先生になりました。」と言ってくれた時、教員をやって良かったなと思った。私が大学を卒業して初めて、臨時で赴任した時の学校の生徒だった。自分自身、初めての仕事で何も分からず、したこともない柔道部の顧問をと言われて一緒に柔道をしたが、その時はなかなか勝てなかった。ようやく、最後の最後で優勝でき、一緒にやってきてうれしいなと感じた。その時のキャプテンの子が、今中学校の先生になっている。
教え子たちと大人になって会うことがあり、覚えてくれていたり、声をかけてくれたりしてくれた時に、当時は大変だったこともあったけど、後になって、しっかり関わって良かったなと思った。


(Kさん)
自分はあまり生徒や保護者に苦労したことがなく、授業をするのが好きなので、いつも楽しいなと思ってやっている。
結婚して子どもが生まれたり、親の介護がでてきたり、元々の女性の体力からすると毎日部活までして、それプラス子育てや親の介護という両立はなかなか難しいなと感じる。
日常的に、楽しくないと思うことの方が少ないが、体力面での課題や、家族のことでの条件があったとしても、続けていけるような仕事にしていかないと、人生の中で何回かは辞める選択肢や迷う時があると思うのは、正直感じている。


(Jさん)
自分は人前で話すことがすごく苦手で、仕事でうまくいかないことがあったりすると転職サイトを見ることもあった。そんな感じで朝から学校にげっそりしながら来ても、子どもたちが元気に「おはようございます。」とあいさつしてくれたりするとそれだけで良い。何気ない会話をしていても「一発ギャグ見てください」とか言われると、自然と元気をもらえる。そういう日常を思い出すと良かったなと思う。


(Iさん)
教師が学べば生徒が変わる瞬間に立ち会えるところが魅力かと思う。かといって、うまくいかない毎日だが。天草の中学校に赴任して2年生を持ちあがりで担任し、去年送り出したが、その中の一人で、私のことを嫌って避けている子がいた。一年かけて一緒に授業について考えたり、授業をチームに任せてみたりした。その子が「先生、私、先生になりたい」と言って今、長崎の高校に進学している。また、生徒会と授業の改善の会議をする中で、子どもたちが提案をしてくれたりする。そういうところに立ち会えるというのがこの仕事の魅力かと思う。うまくいかないのは、自分の勉強次第だなと思う。


(Bさん)
教師としてやりがいを感じることは「繋がり」。私は26年前に、初めて天草の小学校に赴任した。そこでお世話になった方が、今でも毎年誕生日に電話をくださる。そこで近況報告を互いにし合い、子どものようすや地域のようすを教えてくださる。今でもそうやってつないでくださり、そこに私自身の今の自己肯定感やモチベーションがある。
また、先生たちが“これをやってみましょう”というような新しい提案を持ってきて、主体的に学ぶ教師の姿に、今はやりがいを感じている。


(Gさん)
私は教員になって21年で、現在の小学校では7年目になる。天草での勤務地を振り返ってみると、ある小学校では相撲大会や竹馬大会をし、天草町には下田温泉や妙見浦や、大江の椿公園には天草のラピュタと言われている「アコウの木」もあって、そこに森山直太朗さんが歌いに来られた動画があるなど、とっても素敵な環境である。市長が言われたように、宝の市だなと思う。このような環境の中で、素敵な子どもたちと関わっていけることに感謝の気持ちでいっぱいで、なんとか今の子どもたちにも天草の素晴らしさを伝えて、夢をもって大きくなってほしいなと思いながら教師をしている。うまくいかないこともあるが、子どもの気持ちに寄り添いながら、これかも頑張っていこうと思っている。


(Fさん)
私も21年になるが、人との出会いは財産だなと思う。子どもたちとの出会いや保護者、地域の方や同僚の先生方など、学校はいろいろな人との出会いの場だと思う。子どもたちにしても、私が尊敬するような人格を持っている子もいて、目標にするような先生方もいる。一緒に長く付き合えるような出会いもあり、自分が成長できている実感がある。


(Eさん)
自分は“これでもかっ!”というぐらい人見知りで、人前で話すのが嫌で苦手である。でも、なぜ子どもたちの前で話せるのかというと、子どもが好きだからかなと思う。昼休みに笑顔で「先生、遊ぼう!」と言いに来てくれると元気をもらえるので、それがやりがいかなと思っている。その笑顔に少しでも返していけるよう、これからも頑張っていきたい。


(Dさん)
天草で生まれて県外に出たが、戻ってきて教師になった。初任から天草で、元々帰ってきたいという気持ちがあり、天草に帰ってきてみて、やっぱり天草はいいなと思った。
教員として良かったと思う部分は、人とのつながり。現在の学校に来て7年目になるが、大きい学校で、子どもたちの名前と顔が一致しない子どもたちもいる。
今まで、小さい学校ではそういうことがなかったが、ここに来てみて、子どもたちは僕のことを知ってくれていたりするので、街で車に乗っていても、卒業した子どもたちが自分に手を振ってくれるような日常もあるので、このようなつながりは教員だからあるのかなと思っている。そのつながりは今後も大事にし、深く付き合っていけるようにしたいなと考えている。


(Cさん)
私もつながりだと思う。他の職業だと、相手先の企業や同僚など、つながる方向性が限られてくると思うが、教員は地域や保護者、子どもたちや同僚の先生たちなど、いろいろな方向でつながっていると思う。特に子どもと関わると、自分の人生と重ねてみたり、これからどうなるのかなと思って自分事のように捉えて喜んでみたり、自分一人の人生という捉え方をしなくなってきた気がする。広がって見えてきた。そういうものは、つながりが沢山あるからこそ見えてくる景色であり、今まで“自分が良ければいい”というようなところがあった人間だったが、子どもたちを見ていきながら、相手が喜んだり成長したりしていく場面がたくさんあるので、人の喜びや人の楽しみなどを自分事として捉えられるようになってくるという、自分の成長も感じた。つながりがあるからこそ、そう感じられるところがいいなと思った。


(Aさん)
若い頃から指導をしてきた子どもたちが大人になっている姿を見ることができるのが、一番うれしい。教育の成果はなかなか見えないものだが、何十年前の子どもたちが親になって、その子どもたちが学校に通ってきたりしている。一番うれしいのは、いろんな子どもたちが声を掛けてくれることが自分の中の物差しの一つで、声を掛けてきてくれたら“自分の関わり方は間違ってなかったんだな”と思っている。今関わっている全ての子どもたちにも、いろいろなところで会った時に声を掛けられるような、話ができるような関係を大事にしたいなと思っている。


(Nさん)
他の先生方の話を聞いて、本当にいろいろと勉強されているなと思った。刺激にもなり、どんどん新しい提案をしていって欲しいなと、授業を、学校を変えていって欲しいなと思った。新しい子どもたちを、どんどん育てていって欲しいなと思った。このような意見交換会も楽しいと感じた。


【石井教育長】
先生たちは良く考えていらっしゃるなと思います。私は11年間しか現場にいませんでした。その後は行政でしたが、振り返ってみると、当時は精一杯いろいろなことをやっていたなと思います。
天草に来ていいなと思うことは、昔の教え子と先日偶然に会ったのですが、その子は小学生の時から雰囲気も変わらず、この間も「先生、昔から変わらんですね」「おまえも変わらんたい」と声を掛け合いました。また「この間スーツ着ている先生を見て、ちゃんと仕事しているんだなと思った」とも言われました。そのぐらい言える間柄で、教員になって良かったなと思いました。
今日はこのような場を設けていただき、ありがとうございました


【馬場市長】
今日は本当にありがとうございました。
先生方一人ひとりから、「教員になって良かった」という言葉を聞いたとき、本当に嬉しく思い、私もしっかり頑張っていかないといけないと思いました。
「先生」という職業は、最高の仕事だなといつも思います。なぜなら、世の中にはいろいろなものを作ったりする仕事がありますが、人をつくることが究極の仕事だと思うからです。
どんな仕事でも、次につなげていくような人づくりというのが、一番尊く一番大事なことだと思っています。先生方が選択をされてこの職業を選ばれたと、ここについては、本当にありがたいと思っていて、感謝を述べたいと思います。そういう職業だからこそ、もっともっと、日本中の人たち、世界中の人たちが先生方を尊敬し、またその先生方に育てられた子どもたちがどんどん成長していき、世の中を変えていってくれる、守っていってくれる、そういう人たちができていくようになるのではないかと思います。
先生方は一生、子どもたちにとっての「先生」です。そこは絶対自信を持ってやっていていただきたいし、子どもたちのためにも、これからも笑顔で頑張っていただきたいと思います。
私も一生懸命頑張りますので、何か本当に先生方が困られたこと、もっとこれはこうするべきじゃないか、ということがあるときはどんどん言ってください。それに対してできることはどんどん変えていきたいと思います。また話をしながら、しっかり変えるところを変えていく、変えられないもの、変えてはいけないものも中にはありますが、そういうことは教育委員会などと話をしながらやっていき、先生方に納得していただけるような答えをしっかりと出していきたいと思います。
これからもまた、こういう場を持っていきたいと思いますので、ご協力をよろしくお願いします。





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