12月5日、有明中学校3年生を対象に「天草体験学習」が行われました。
この事業は、天草の歴史や産業、観光資源などを実際に現地に赴き学習することで理解を深め、ふるさとを愛する心を育んでほしいと有明まちづくり協議会と公民館が初めて企画し、町に寄せられたふるさと応援寄付金を活用して実施されました。
まずは五和町のイルカウォッチングに出発。前日まではイルカに会えなかったそうですが、当日はたくさんのイルカが泳ぐ姿を見ることができました。
ガイドの高崎さんより、五和町の沖にはおよそ150頭の野生のミナミハンドウイルカが生息しており、昔から漁業が盛んな地域にもかかわらずイルカと人が共存してきたことや、近年問題になっているマイクロプラスチック等の海洋汚染の現状などについて説明がありました。
高崎さんは「天草の人にとっては当たり前のことでも、野生のイルカが、人が暮らすわずか数キロの海に生息する場所は世界的にも大変珍しい。皆さんが大人になっても今の景色が変わらないように、一人ひとりの日々の行動をもう一度考えてほしい」と話していました。
続いて訪れた天草キリシタン館では、平田館長による天草におけるキリシタンの歴史や島原・天草一揆と有明のつながりについての解説を聞きながら館内を見学しました。
平田館長は「歴史を大きく動かした出来事がここ天草から生まれた。これから皆さんが進学や就職で天草を離れても、ふるさとの歴史や文化は必ず心の拠り所となると信じています」と話していました。
中学生は、「今回の体験を通して改めて天草の魅力を感じることができてよかった」と感想を述べました。