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令和5年12月15日 市長記者会見を行いました

最終更新日:


令和5年度天草市物価高騰生活支援給付金給付事業について

 この事業は、国の「デフレ完全脱却のための総合経済対策」として、物価高に最も苦しんでいる低所得世帯に対する物価高対策のための「重点支援地方交付金」を活用して、1世帯あたり7万円を給付し、速やかに生活・暮らしの支援を行うものでございます。

 支給対象世帯としましては、令和5年12月1日に天草市に住民登録があり、令和5年度分の世帯全員の住民税均等割が非課税である世帯となります。

 ただし、住民税均等割が課税されている方の扶養親族等のみで構成される世帯は対象世帯から除かれます。

 また、令和5年1月以降の家計急変世帯等として、申請日における住所地が天草市である世帯のうち、令和5年1月から12月までの家計が予期せず急変し、世帯に属する方全員が、令和5年度分の住民税が非課税である世帯と同様の事情にあると認められる世帯等につきましても対象となります。

 今後のスケジュールにつきましては、ただちにシステム改修等の業務委託を行い、令和6年1月中旬には対象と思われる世帯に確認書または申請書を発送し、この書類の返送を受けまして、1月下旬から順次給付を開始する予定としております。

 なお、今回の事業の実施にあたりましては、「熊本県・市町村共同システム」の「電子申請サービス」を活用した確認書の受付を実施する予定としております。この電子申請を活用すると、これまでのように行政窓口や郵便ポストまで足を運んでいただく必要がなくなることや、24時間受付が可能になることから、市民の皆さんの利便性が向上するとともに、手続きの迅速化や経費削減が図られるものと考えております。


史跡棚底城跡ガイダンス施設・倉岳支所建設について

 「史跡棚底城跡」は、平成14年から継続して調査を行っており、「肥後天草地域の政治・軍事の変遷を知るうえで貴重な遺跡」として平成21年に国史跡に指定されました。

 これまで、保存管理計画や整備活用基本計画、基本設計に基づき、城郭等の整備を進める中で、史跡棚底城跡の価値、天草一揆衆の歴史・城郭を分かりやすく紹介するため、ガイダンス施設の整備についても検討してまいりました。このたび、令和7年度の棚底城跡本体の整備完了に合わせて、ガイダンス施設を建設し、令和8年度中の供用開始を目指すことといたしました。

 ガイダンス施設の整備計画では、棚底城跡が一望でき、その存在感を感じ取ることができる位置に施設を建設し、館内には展示室、多目的室、収蔵庫を設置する予定としております。展示室では、戦国時代の基礎知識と史跡の価値を学べるように、城跡の構造や出土遺物、古文書などに関する資料を展示します。

 ガイダンス施設は、棚底城の見学を目的に来られる方の利用のほか、倉岳への登山者の休憩所として、また、棚底地区振興会の活動の場としての利用を見込んでおります。

 また、今回移転し併設する計画としております倉岳支所につきましては、昭和47年に建設以来、築50年が経過し、雨漏りや壁面の爆裂等の改修を行う必要が生じてきております。現在の場所で、大規模な改修を検討しましたが、ガイダンス施設に併設とすることで建設コストや管理運営費の削減が図られること、両施設の連携により、史跡棚底城を活用したまちづくりが推進できることなどメリットが大きく、来訪者の利便性の向上の観点からも併設が好ましいと判断いたしました。

 新設する倉岳支所には、執務室のほか防災無線室などを配置し、ガイダンス施設と支所が共用で活用できる部分として、会議室、図書室、トイレ・授乳室を設け、トイレについては外部からも利用でき、24時間利用可能にして利便性を高めることとしています。

 今回整備することとしましたガイダンス施設・倉岳支所は、地域から愛され、また、来訪者に親しまれ、天草市東部の交流の拠点となることで、3月にオープンします御所浦恐竜の島博物館とともに、天草市の活性化を実現する施設となるよう、スピード感を持って建設に取り組んでまいります。

 以上でございますが、現在進めております史跡棚底城の整備状況につきまして、棚底城そのものの価値も含め、担当しております学芸員から説明をさせていただきます。


天草市長  馬場 昭治


史跡棚底城跡の価値および整備事業について

 棚底城跡調査整備事業を担当している宮﨑と申します。私からは、棚底城跡そのものの価値や現在進めている整備事業の進捗について概要をお話します。

  • ガイダンス施設イラスト


 先ほど市長から説明のありましたガイダンス施設の建設予定地がこちらですが、その目の前に位置しています。倉岳山頂へ向かう道の右側に見えます。
 天草最高峰の倉岳から派生した尾根の先端に築かれ、西側から南側にかけては棚底川、北側から東側にかけては切岸や三重の横堀と土塁などによって防御を固めている約500年前の城跡です。

  • 棚底城跡位置図


 中世の天草諸島は、天草一揆衆と呼ばれる地域領主が統治していました。
 棚底城跡は、その中でも上津浦氏と栖本氏が奪い合った舞台として、人吉を治めていた大名・相良氏の家老が残した「八代日記」に記載されています。
 天草諸島は海上交通がメインでした。天草諸島を挟んで有馬氏と相良氏という有力な大名が対峙しています。彼らと連携することが天草一揆衆にとっては自分たちの勢力を拡大させるうえで重要です。
 上津浦氏は現在の有明町上津浦にある上津浦城を拠点に、栖本氏は現在の栖本町湯船原にある栖本城を拠点にしていました。
 上津浦氏は相良氏と連携を図るうえで、自分の家臣である鷹戸氏らを派遣していました。彼らに指示するためには必ず棚底を通らなければなりません。
 一方の栖本氏は、同じ天草上島でせめぎあっている上津浦氏の勢力を削ぐためには相良氏との連携を断ち切ることが戦略上の大きな課題です。
 そのため、自ずと重要な地域である棚底が争奪の舞台となったわけです。
 発掘調査では熱を受けた痕跡がある陶磁器や、無数の建物の柱跡が確認されました。
 この一連の戦いを「棚底抗争」といっています。棚底抗争は単に地方の一領主に収まる話ではなく、相良氏や有馬氏などの周辺の大名を巻き込んだ戦いでした。
 これらの経緯から、平成21年に肥後天草地域の政治・軍事の変遷を知るうえで貴重な遺跡であると評価され、国史跡に指定されました。

  • 中世の天草諸島


 現在、この城跡の整備事業を進めているところですが、そのコンセプトは「戦国時代の天草を学び、美しい海を見ることができる史跡棚底城跡を後世に伝える」です。

 令和2年度から本格的な整備工事に着手していますので、一部ではありますがご紹介します。

 まず、城跡の登り口を整備しています。総合案内看板の刷新を行ったほか、急で危険だった坂道を階段に変えて登りやすくし、併せて周辺の伐採を行っています。

  • 登り口の整備


 また、Ⅱ郭には発掘調査で検出された建物の寸法に合わせたあずまやを建設しました。これにより、当時の建物の規模を感じることができます。

  • (2)郭


 このほか、樹木管理ガイドラインに沿って竹林や整備の支障になる樹木を伐採するなどし、遺構の保護や眺望確保を図っています。

  • 眺望


 今後は、城の最重要部であるⅠ郭の整備や、三重の土塁・横堀の整備を進め、令和7年度に完了する計画です。



質疑応答

【質疑応答】

「史跡棚底城跡ガイダンス施設・倉岳支所建設」について

棚底城跡の現在の整備状況について、現在はあずまやがありますが、今後どのようなものができる予定ですか?

(答)今後あずまやの上の段(Ⅰ郭部分)に、ウッドデッキのような部分と、格子状にみえる部分、これらは居館の跡になりますが、このような発掘調査の成果をきれいに整備し、またⅠ郭に登る階段も、当時に近い位置で再現をしていきます。


●ウッドデッキのようなものや格子状のものは、柱の跡を示しているのですか?

(答)ウッドデッキのような部分と格子状のような部分は、柱の穴の寸法や深さが明確に分かれています。ウッドデッキのような部分は、明らかに床張りの建物であったと学術的に評価ができる部分となりますので、このような形で造ります。格子状の部分につきましては、床張りだったのか土間だったのか、そこまでは積極的には評価ができませんでしたが、建物があったことは確実ですので、建物の外枠を表現します。全ての整備は令和7年度に完了する計画です。


●ガイダンス施設では、トイレが24時間使用可能ということでしたが、将来的に道の駅として申請される予定でしょうか?

(答)道の駅となるためには条件が3つ。1つ目は「24時間トイレが使用できること」2つ目は「駐車場が広く設けてあること」3つ目が「案内所が設置してあること」となります。今回のガイダンス施設には、この3つの要素は備えていく予定です。「道の駅」となりますとよく直売所が設けてありますが、今回のガイダンス施設には直売所は造りません。ただ、直売所は設けませんが、マルシェなどができるようなスペースが取れる駐車場は確保したいと思っております。「道の駅の機能を有した施設」として建設していきます。


  以上

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