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市民と市長の意見交換会 ~体験学習の島づくり編~

最終更新日:


 

市民と市長の意見交換会 ~体験学習の島づくり編

令和6年1月18日(木曜日)「市民と市長の意見交換会 ~体験学習の島づくり編~」を開催しました。

この会は、市民の皆さんのご意見を市長が直接うかがい、天草の今と未来を考え、皆さんとともにより良いまちづくりを推進していくための意見交換会です。
※内容の一部を抜粋して掲載します。

出席者:子どもたちへの体験を実施している13団体の皆さん

  • 体験学習の島づくり


1   市長より説明
・体験学習の島づくりについて


2 各団体の取り組みについて

(あまくさカラフルツーリズム)
天草町の旧大江中学校を改築し、「ブルーアイランド天草」という施設を拠点に20年くらい前から活動している。現在は市の指定管理を受け、ブルーアイランド天草の施設管理、体験活動などを行っており、県内外からの子どもたちにキャンプをさせたり、廃校舎内に泊まらせ肝試しや花火をしたり、バーベキューをしたりということを長年やっている。
来年度からの目標として、施設への宿泊に加え、敷地内には芝生等もあるので、野外キャンプや防災キャンプを取り入れていきたいと思っている。ご飯の炊き方や非常用の電気、ランタンを使って明かりを灯すなど、「外での体験」ということに力を入れてやっていこうと思っている。


(大江地域づくり振興会)
天草小学校や天草中学校とタイアップして活動している。地域づくりには、小学校や中学校の生徒たちに入ってもらわないと地域が活性化しないので、ご協力をいただいているところである。
活動のきっかけは、昔は「子ども会」というものがあったが、今はもう無くなってしまい、“子どもたちが遊ぶことができない、どのようにして遊びをするのかもわからない”とのことだったので、「子どもたちを、まずは集めよう」ということで2年前から取り組みを始めた。
内容としては、昔遊んだ水鉄砲作りを、材料の竹を切るところから子どもたちと一緒にした。ノコギリを使うような危ないことも子どもたち自身で行い、大人が見守りながら作らせた。大人が水鉄砲を作ってみせて、子どもたちもそれぞれが自分の水鉄砲を作り水遊びをして、非常に喜んでくれた。また、保護者が集まったときは、昼にカレーを作って食べてもらったということもあった。また、去年はロープワークも行い、本結びや巻き結びなど、ロープを結ぶにはどのようにして結ぶのかなどを体験させた。今年は、夏休みの宿題も兼ねて竹灯籠作りを実施し、保育園・幼稚園・小学校の子どもたちと保護者も一緒に竹灯籠を作り、そのあと、カレーライスを作って食べてもらい、非常に好評だった。
学校とのつながりとしては、小学校からは「学習発表会を行うのにパンフレットを作ってほしい」とまちづくり協議会にお願いがあり、パンフレットを作成した。天草町全体のパンフレットを作って配布され、非常に好評だった。他にも小学校から、“何か1つ、天草町の風景を思い出に焼き付けて卒業させたいとい”という思いから「バスで椿公園へお別れ遠足に行かせたい」と提案があったが、「どうしてもバス代が不足する」ということで、まちづくり協議会で検討してバス代を補助することになり、今年で3年目になるが実施されている。椿公園は西海岸の素晴らしい景観があり、また大きな岩がある。それは天草最古の岩で、「高浜変成岩」という石でできており、また椿公園がどのようにして造られたのかということなどを説明し、子どもたちにとっては椿公園への遠足が非常に良い学習になっている。
他にも、ボランティア活動に小学生、中学生も一緒に取り組んでいる地域がある。椿祭りやジャガジャガ祭りにイルミネーション。イルミネーションについては、天草町では7カ所で行っており、一緒に制作することで子どもたちに体験をしてもらっている。ジャガジャガ祭りについては、大江の特産品であるジャガイモについて、どのようにして作っているのかを説明し、販売や掘り取りの体験をサポートしてもらっている。私たちスタッフは高齢者が多いので、子どもたちの協力が非常に助かっているし、子どもたちも大いに盛り上がり、体験をすることによって、勉強になったのではないかと思っている。
このように、子どもたちを集めて遊ばせること、地域の成り立ちを伝えながら学ばせる、体験させる活動を行うことが、地域にとって非常に良いことだと思っている。


(NPO法人エンジョイあまくさ)
子どもの育成に関わる事業を行っている。毎年3月の春休みに4泊5日で関西方面から、他の関西のNPO法人と提携して、小学5~6年生の子どもたち15名ほどを迎えている。三角駅まで迎えに行き、三角駅から天草島内までの移動費用はこちら持ちで、泊まる場所は古民家を借りている。
内容としては、春休みなので農業体験を実施。この頃はオクラを植える時期なので、オクラの種を蒔いたり、キャベツを収穫したり、レタスを収穫したり、畝を作ったりといった体験をさせている。また、団体の地元が倉岳町・栖本町なので、時には、倉岳山に登って風景を一望するということもやっている。
また数年前には、御所浦町までヨットで連れていき、御所浦アイランドツーリズム推進協議会の協力を得て櫓漕ぎ体験をさせてもらった。
子どもたちは、天草に一度来たら「絶対また来たい。」と必ず言ってくれる。私も、「将来は、ぜひ天草に移住してくれよ。」と常々言いながら子どもたちを啓蒙している。まだ移住してきた子どもはいないが、こういう体験もさせてもらっている。
他に天草島内でやっていることとして、昨年の5月の連休に子どもたちの防災キャンプを実施した。これは小学生、中学生12名を集めて、先ほど話があったロープワークや、竹をナイフで削ってマイ竹箸作り、それから自分のスプーン作り。これがないとご飯が食べられないので、格好は悪くなっても自分たちで作る。子どもたちは、ロープワークも分からないし、スプーンの作り方も分からない。もちろん大人が指導しながら作っていくが、子どもたちも楽しんで作ってくれる。また、ご飯は“ハイゼックス”を使って自分たちのご飯を炊くという経験もさせた。また今年も、5月の連休ぐらいには開催したいと思っている。


(NPO法人天草みどりの村)
県内の各学校に募集をかけ、年間600人ぐらいの子どもたちが(当団体の施設へ)来ており、子どもたちに天草の魅力を発信していけたらと思っている。今年のお正月には、餅つきとこんにゃく作りを、自分たちで半分を食べ、半分は持って帰るという形で行った。
参加する子どもたちの中にはいろいろな子どもがいて、支援学校の子どもたちも参加する。他の子どもたちと同じように接すると、1泊2日の日程を終えて帰っていく。なので、特別扱いをするのではなく、同じ目線で見てあげると、“支援学校の子どもたちも一緒に同じことができる”ということが、自分たちの体験として感じている。
天草では釣り堀や船釣りをしたり、化石発掘に行ったり、キャンプ場でいろいろなことをしたりしているが、毎回来ている子どもたちは「また同じ内容なので、違うことないの?」と言って帰っていく。その子どもたちにとっても、第二のふるさととして「天草がいい」とのことで、2泊3日で年に3回来ているような子どももいる。何か違うことを発見して違うことをさせないとマンネリ化してしまっているので、皆さんの中で“こういうことをさせたらどうか”というのがあれば、参考にさせていただきたい。


(河浦小おやじ隊)
私たちは、平成20年に旧一町田小学校の保護者有志によって発足された組織になる。令和5年の会員数は14名で、主な活動内容としては、5月の運動会前や8月の2学期が始まる前、12月の持久走大会前などに、学校の内外で草刈りなどをやっている。また、コロナ前までは、学習発表会の最後の時間におやじ隊のダンスを披露したりしていた。他には、12月に毎年門松作りをして学校に飾っている。先生方の手が回らないような、外作業を主に活動しており、今回の趣旨である「子どもたちの育成」とは少し違う組織になるが、子どもたちが、安心・安全に学校生活を送れるようにという思いで、日々、活動をしているところである。


(天草市PTA連絡協議会)
私たちは、各学校の育成というよりも保護者の育成になるかと思うが、各学校の取りまとめ、各学校のPTA活動の情報交換等をメインに行っている。
また、市議との意見交換会も予定しており、来月には各PTAの代表者を集めて、現状や各学校の問題点、困っていることなど、グループワークを通して行う予定にしている。


(一般社団法人天草宝島観光協会)
天草宝島観光協会のアクティビティ部会に所属をしておられる事業者は33事業所あるが、ここに所属をしていない事業者も含めて、天草にはいろんな体験を提供しておられる事業者がいらっしゃる。ダイビングやイルカウォッチング、SUP、カヤックなどの海のアクティビティなどもあるが、それ以外に、陸上のものとして陶磁器体験、椿の搾油体験とフィールドワークを取り入れたもの、海の産業や生態系についての学びを深める団体、知識を補完しながら漁業の体験につなげていくというような取り組みもある。
天草の植物から抽出した香り成分を用いた香りの体験で、香育講座というものをされているアロマのショップのお店。ビーチコーミングで拾い集めたプラゴミや自然素材などを組み合わせて目の前にあるものを覗いてみるという「地球万華鏡」というワークショップ。サスティナブルツーリズムとして通常カヤックの体験を提供されている事業者の、カヤックで海に出たところで見つけた流木やプラスチックゴミと、野山の植物とを組み合わせたクラフトのワークショップ。ジビエ料理の体験やいろいろな天草の素材を用いて「体験」という形に変えているところも多くある。
皆さん、“楽しみ”というだけではなく、学びの意識も強いところが多いので、「なぜこの体験をするのだろう」という意味を伝えていただくところも、大事なのかなと思っている。


(亀場地区振興会)
昨年度はコロナの影響でほとんど行事ができなかった。その中で感じたことは、「もう何もできなくなってしまったらダメだ」ということだった。地域の文化が全て無くなってしまうと、子どもの育成など何もできなくなってしまうということもあり、1年くらい前から区長の皆さんに、今年の行事、イベント、祭りは全部開催してもらうことをお願いし、現在イベント等の開催をやってきている。
また市民センターで、私たち地区振興会が取り組んでいる「子どもまんなかまちづくり」の発表を行った。なぜ子どもを中心にするのかというと、子どもが参加すると親も一緒に参加するから。皆さんに提唱して盛り上げてもらうためには子どもの力が必要であり、また大人の意識も変わっていき、生きがいづくりにもつながる。
地域のふるさと祭りでは、中学校の生徒2人に総合司会をお願いした。ものの見事に2時間を終え、参加された皆さんに大変好評だった。これも教育だと思うし、体験学習だと思っている。子どもたちに自信をつけさせるのが私の目的。
学校とも関わらせてもらっているが、先生方は本当に忙しく、学校との打ち合わせも夕方4時以降にしかできない。その中で、小学校や中学校の校長先生方に「子どもたちと関わり合いたいので、要望があったらお知らせください」とお伝えし、そして学校の意見を取り入れながら、それに基づいていろいろなことやっている。イルミネーションも小学校から、「小学校にはイラスト部があるので参加させてほしい」と提案があり、子どもたちが図案にしてイルミネーションを作成し、大変好評だった。
子どもたちが、こうしていろいろなことに関わってくれるためには、プロセスが大事だと思っている。多くのことに関わらせ、自信をつけさせ、子どもを褒めてあげることが大事。
個人的には2000年から、亀川熊野神社の祭りで笛の指導をしている。子どもたちは、1週間ぐらい教えると全部できるようになる。祭り本番はさ~っと終わってしまうが、私は「その前が大事」だと大人の人には言っている。笛も1本1本、私が作り、子どもたちに渡して練習させているが、そこからまた、子どもが子どもに教え始め、子どもたちに指導力がついていく。
そういった経験をした子どもたちが中学校に進学すると、生徒会役員をやっている。こうして子どもたちに自信をつけさせていくことも教育だと思う。今後も、子どもに自信をつけさせることを続けていきたいと思っている。


(天草おやじの会)
この会は、15~16年前に私の子どもが小学校高学年になった頃、地区でPTAのお手伝いをするような機会が増え、学校行事や地域行事に参加するようになったことから始まった。
当時の自分は全く子育てには関わっていなかったが、子どもたち、お父さんやお母さんとの親子関係、そして学校の先生方が生徒たちに対して、一生懸命自分の家庭を犠牲にしてまで部活動やいろいろなことを指導していらっしゃる姿などを見てきた。当時も、子どもたちのいじめとか、不登校、自殺などが話題に上がっていた時期で、 “子どもたちが将来、この未来を担っていく上で、生きる力などを身に付けて育ってほしい”と思い始め、自分に何ができるだろうと考えた時、読み聞かせをされていたお母さんたちから「1回体験してみたら」と言われて、緊張しながら紙芝居を読んだ。すると子どもたちが喜んで、「おじちゃん、もっと読んで」など、うれしい言葉をかけられて、“自分にもできるんだ”という喜びがあった。そして、「こんなに良いことを、自分ひとりだけでやるのはもったいない」と思い、他のお父さんたちにも声をかけて読み聞かせをするようになった。
最初は数名程度だったが、小学校で読み聞かせを始めると、当時の校長先生から「中学校でも行ってほしい」と言われ、みんなに相談すると反対されたが、思い切ってやってみたところ、中学校は中学校で面白い反応があった。中学校でも読み聞かせを始め、みんな調子に乗り始め、今度は高校生にもしたいということになった。学校に「高校の全校生徒に読み聞かせをしたい」と話したが、当時の校長先生には「高校生に読み聞かせですか」と言われた。それから数年間言い続け、まずは3年生の5クラスだけに読み聞かせを始めた。その後、全学年15クラスに読み聞かせに行くようになり、何度か行くようになった頃、生徒にアンケートを取ってもらうと、「将来読み聞かせをしたい」という生徒が7割ぐらいいたということで、「将来じゃなくて、今しよう」ということになり、高校生が本渡地区7校の小学校に読み聞かせに行ってくれるようになった。
私自身、一歩が踏み出せるような行動力もなく、子どもと会話することもなく、寂しい人生を送っていたが、きっかけがあったおかげで、自分の子どもとも地域の子どもとも会話が生まれるようになった。他のお父さんたちにも声をかけ、皆さんに賛同してもらい、最初は数名だったメンバーが、今は50~60人くらいいる。
会では、「自分たちができる時に、できることをしましょう」ということで、強制ではないが、読み聞かせをしたり、第3日曜日の「まちはみんなの遊園地」でカレー作りをしたり、以前、銀天街の靴屋さんの2階でお化け屋敷をしたところ大好評だった。先ほどの話にあったように、 “子どもも褒めて伸ばす”ではないが、大人も褒めて伸びるので、よろしくお願いしたい。


(天草市子ども会育成連絡協議会)
私たちは、まさに本日のテーマである「体験学習」を遂行する団体という思いで、日々活動している。令和6年1月時点で、団体として13の校区子ども会、105の単位子ども会、個人として幼児から保護者まで3,316名が加入しており、役員として私たち保護者のOBが21名、理事として現役の保護者の代表の方が15名、ユースジュニアリーダーとして中学生、高校生が7名で活動をしている。
特に、社会教育の中で、“いかに子どもたちの成長に寄与できるか”を目的として、「異年齢の交流」、「地域間の交流」という2つの柱を軸に活動しているところである。
主な活動として、子どもたちと保護者と両方のいろいろな活動をしており、子ども会は大きな大会として球技大会、ソフトボールとビーチボールバレーをやっている。数年前から「天草を学ぼう」ということで、地域の歴史、文化を子どもたちに学んでほしいという活動をしている。一番好評だったのが、二江のイルカセンターで勉強した後、イルカの知識を持って本物のイルカを見て、次に通詞島にある五和歴史民俗資料館で勉強し、最後に古代史を作って帰ってきたという活動だった。今年度は、御所浦恐竜の島博物館が完成するということで、そちらにお伺いしようかなと思っているところである。
活動では高学年向けの事業が非常に多いので、「トランポリンフェスタ」という低学年向けの体験も実施。また、今からの仕事に役立つかなということで、ドローンも子どもたちに飛ばさせた。その他、駅伝大会の実施や、県主催の子ども会などにも積極的に参加をしている。指導者や育成者、つまり保護者になるが、保護者にも毎年総会の後に研修会を開催している。
今の一番大きな課題は、やはり会員の減少である。その原因として、少子化や学校統合による会員の減少。それから、部活動から地域スポーツへの移行によって土・日に子どもたちが非常に忙しくなり、なかなか事業に参加できないこと。ここは反省すべきところであるが、事業のマンネリ化、先ほどもあったように私たちの課題かなと思っている。また、保護者の協力が非常に少なくなってきている部分もあるので、こういった課題解決に一生懸命取り組んでいるところ。


(御所浦アイランドツーリズム)
主に、御所浦町の子どもたちや都市部の子どもたちの受け入れを行っている。3月20日に恐竜の島博物館がオープンするので、これまでにないお客さんが来られるとの予測がある中、今までやってきたことの持続が難しい部分が多々出てきているので、持続可能な仕組みづくりをするために動いている。会社を作ったり、化石の発掘体験については今まで無料だったところを有料化して、常にガイドがいるような仕組みを作ったり、横浦島では廃校を使ったキャンプイベントを実施するなど、掘り起こすべき観光資源を見つけているところである。
また、この会には歴史があり、合併する前に「御所浦町は天草市となった場合にどうやって残すか」という議論になり、「御所浦町は探求学習の島だ」と話が決まった。その時私は観光の担当だったので、組織を作るためにチラシ1枚で呼びかけをすると70名ほどが集まり、この会を組織した。
内容としては、普通に生活できている都会の子どもたちに御所浦町を体験してもらっている。教育旅行、特に修学旅行を10年で10,000人ぐらいのペースで受け入れをしてきた経緯がある。今は、コロナで修学旅行生はほとんど来ていないが、あと1年、2年ぐらいすると増えてくるだろうと思っている。そういう時の窓口として、今までやってきている。


(天草本渡青年会議所)
今年で62年目になるが、早い段階で子どもたちに向けた青少年事業というものを行っており、先輩たちから受け継いできた。メンバー構成としては、20代から40代までのメンバーで、現在、32名で活動している。単年度制の団体であり、毎年各役員を改正し、各委員長が“今年はこれをやりたい、子どもたちに対して、これを経験させたい”という思いを持って、約半年をかけて事業構築を行ってきた。近年、コロナ禍もあり、事業計画書を作成しても実行の部分で困難を強いられ、できない事業が多くあった。
昨年は「60周年」という事業を行ったが、その中で、中学校の吹奏楽部にご協力いただき、プロのトランペッターの田尻さんという天草生まれの方を講師に、演奏会を開いていただいた。また、中学生に指導をしていただくため、夏休みの期間中に数回天草に足を運んでいただき、同時に新しい天草のプロモーションビデオと音楽を作っていただいた。最後の演奏会では、天草の音楽団、オペラの方たちも一緒に出演していただき、我々も最後は涙が出るような、子どもたちのパワーに圧倒された事業ができた。
子どもたちに対して、「この天草でできること、子どもたちに天草を知ってもらいたい」という思いがメンバーには多くある。今までは、天草にいる子どもたちを他所に連れて行き、他所で体験をしてもらいたいというようなこともやってきたが、現在は、今いる子どもたち、地域の子どもたちに天草の良さをもっと知ってもらいたいという思いで活動している。


(地域学校協働活動推進員)
(学校から)「学校では教えられない地域の歴史や産業などを子どもたちに伝えたい」との要望があるので、例えば佐伊津町だと、お菓子の京まろん工場があるので工場の見学に行ったり、 地域の歴史を地域の婦人会の人に教えていただいたり、昔遊びを教えていただいたり。また、黒砂糖が有名なので今年はサトウキビ畑に見学に行き、黒砂糖ができるまでを工場見学に行ったりさせてもらった。他にも、「海部」の方に環境学習としてお話をいただき、子どもたちが普段触れられない大人に授業をしてもらうなど、子どもたちもいつもよりワクワクして授業を受けているようすが見られる。
天草全体のことよりも前に、まず自分たちが住んでいる地域を知って、好きになってもらって、 一度地元を出たとしても、また戻ってきてもらえるような子どもたちがたくさん増えてくれたらいいなと思っていつも活動している。


【馬場市長】
皆さんの活動状況をお聞きし、いろいろな体験学習をすでにやっていただいていることを改めて知り、非常に頼もしく思いましたし、私たちが今やろうとしていることも含めて、皆さんに十分理解をいただいたところで、これからいろいろな形で一緒に取り組んでいくことができると思いました。今日の話にありましたロープワークは大人でもできない人が多く、「天草の子どもたちはロープワークができる」となると、これだけでも間違いなく自信になるのではないかと思いますので、どんどん取り入れていただきたいと思いました。また、子どもたちの自信だけではなく、一緒にやることによって大人の私たちが逆に自信を持つことにもつながるということを、改めて気づかせていただきました。お話にあったように、お父さんたちの活躍の場所がどんどん出てくると、お父さんたちも更に頑張るようになると思いますし、また、そういう力が地域には絶対に必要です。私たちも、そういう人たちと一緒に頑張っていけたらと思いました。
そういう意味でも、皆さんが活動されている天草での体験学習はとても価値があります。活動をされる中で、「こんなのがあればいいな。こういう仕組みがあればいいんじゃないかな」など、いろいろなご意見があれば、ぜひ教えていただきたいと思います。


(天草市子ども会育成連絡協議会)
私たちは、子どもたちに関連する団体の皆さんと交流することが全く無く、各団体がどのような活動をされているか分からない状態だったが、活動内容等をお聞きして、大変勉強になった。先ほども言ったように、事業のマンネリ化という課題がある。どこの団体もそうだと思うが、子どもたちが少なくなったとか、予算がないといったことがあるのではないかと思っている。できれば、今後もこういう機会を作っていただき、生涯学習課にコラボを進めていただくと、他の団体と新しい事業、新しい取り組みをやっていけるのではないかと思っている。


(亀場地区振興会)
ふるさと祭りを開催したとき、人集めのために食べ物(または飲食)関係をやるが、コロナ以降、保健所の審査が大変厳しくなり、以前は商友会で餅つき実演として、杵で餅をついて見せて、それを販売することを行っていたが、それが全くできなくなってしまった。いろいろな制約が厳しくなっており、許可を出す側の気持ちは分かるが、現場を扱っているこちらとしては大変悩んでいる。各団体にブースの出展を依頼するが、数も少なくなってきている。来場される皆さんは、イベントに来て飲食したいという気持ちがあると思うし、子どもたちがお金を使うことも1つの勉強だと思っているが、現場はそういったところで悩んでいる。


【馬場市長】
保健所は県の管轄になりますので、できない理由、どうしたらできるのか、そういうことも含めて勉強させていただき、意見交換をさせていただきながら、できる方策を探していきたいと思います。
体験学習をやっていく中で、日本の伝統文化を無くしていくようなことはすべきではないと思いますので、そこはしっかりやっていきたいと思います。


(大江地域づくり振興会)
今の件については、加工所で許可を取っていただければ、どんなイベントでも提供ができる。私たちの振興会では、加工所として市の施設を借りて登録し、保健所の許可を取っている。今、市から借りている施設が使えなくなった場合は、コミュニティセンターに調理場があるので、保健所に調理場を加工所として登録できるか相談したところ、「できます」ということだったので、各地区コミュニティセンターの調理場で地域づくり振興会として許可を取れば大丈夫だと思う。地域づくり振興会で保健所に相談されると、スムーズにいくのではないかと思う。


(一般社団法人天草宝島観光協会)
先ほどのお話と同じように、餅つきの実演をして販売をしようとしたらNGだった。販売がNGなのではないかと思っていて、例えば、許可を得ていない場所で手作りしたものを売るのはNGだが、「食の体験」という形で体験料を徴収して、それを食べるところまでが体験という形で組み込むなど、形態にもよるが、できることもあるのではないかと思っている。


(天草おやじの会)
団体としての活動ではないが、私個人が木材関係の仕事をしているので少し話をさせていただくと、天草の山林も檜や杉の伐採があっていて、その伐採の後に、杉、せんだんの苗木を植えて、せんだんの育て方などを学習している地区もある。せんだんも、芽かきをすれば真っすぐに伸びる。杉、檜は製材して木材として使えるようになるまで50年ぐらいかかるが、せんだんはその半分20年、25年ぐらいで大きくなる。小さい状態でも、家具材や床板などに利用できる。
中学生、高校生にせんだんの植林を体験させているが、苗木を買ったり、勉強会時の弁当、植林する山まで行くためのバス代などの費用がかかる。そのような体験学習に対しても、市から補助はあるのか。


【生涯学習課長】
生涯学習課の青少年健全育成事業という補助金があります。そのような活動をされる時は、事前にご相談いただければと思います。


(NPO法人エンジョイあまくさ)
(先ほど紹介した)私たちの活動の中で関西のNPO法人と連携しているものについては、三角駅までは(参加者自身で)新幹線やJRを乗り継いで来るが、三角駅から天草島内までは、私たちで手配しており、その経費がもの凄く高くなっている。レンタカーを借りて移動するが、必ず費用は不足する。そういう部分で、一部補助でもあれば本当に助かると思っている。そういうものもあれば、またご相談させていただきたい。


【馬場市長】
御所浦のアイランドツーリズムさんが今、いろいろな受け入れをやっていらっしゃいますが、費用関係はどうなっているのですか。その辺について教えていただければと思います。


(御所浦アイランドツーリズム)
御所浦町に来るまでにはいろいろなやり取りがあるが、人件費や、御所浦の船での移動なども全て含めたところで、必要な金額を提示し、お互いの了解で来てもらっている。こちらの手数料も少し頂くというところまでは了解してもらっている。


(NPO法人天草みどりの村)
私たちも、高校生のボランティアを受け入れ子どもたちのお世話をしているが、ボランティアの手当も含めたところで経費の中に組み込んでいるので、そのようにされてはどうかと思う。
また、先ほども話したように、大津や菊陽などから多くの子どもたちが来るので、天草ならではの体験をさせてあげたいが、何回も来る子たちは「これ去年もした」という感じになってきている。「天草にはこういうものがある」といってあらゆる体験をさせてきたが、もうネタがなくなってきている。皆さんの団体で他にも「こういう事業をやっている」などがあれば、また違う意味で天草の良さが発信できるのかなと思っているので、教えていただけるとありがたい。


【生涯学習課長】
体験学習を進めていくうえで、体験学習の内容や受け入れ体制をお願いしたいと思っていましたが、皆さんの情報交換の中で話が出ましたので、ぜひ今日の機会に名刺交換等もしていただき、今後各団体の活動のご参考にしていただければと思います。


【馬場市長】
来年度から、小学校・中学校で体験学習がどんどん進んでいきますので、そこでまた、いろいろな事業が出てきます。それぞれの学校での活動内容を公開していきながら、情報交換やサポートをいただければと思います。よろしくお願いいたします。


【生涯学習課長】
最後に、皆さんの団体での指導者の育成、活動の安全確保対策など、特に気を付けて対応しておられることを各団体にお尋ねします。


(一般社団法人天草宝島観光協会)
宝島観光協会所属のアクティビティ事業者は、基本的にはお金を取って体験を提供されるところなので、皆さんしっかりとリスクマネジメントをされている事業者が多い。例えば、シュノーケルであれば、ただ潜るというスキルだけではなく、空気の吐き方や、万が一息が苦しくなった場合の対処法とか、自分のクリアの仕方、相手に異常がないかの見極め方なども含めて人命救助のレッスンもある。
自然体験については、日本には「ニール」と「コーン」という2種類の指導をする団体がある。そこでは、しっかりとしたリスクマネジメントの方法や、例えば、山歩きの中でのリスクとしてスズメバチ対応や、ちょっとしたつまずきでの危険など、天草は特に救急搬送までの時間が1~2時間かかる場所もたくさんあるので、自分の体験を提供する場所が、どういったリスクがあるのかなどをしっかりと再認識をしながら、地域の中の活動も含めてやっていく必要があると思っている。
あと、体験の島づくりということで全国的にPRをするのであれば、できれば「エコツーリズム」というものをしっかりと掲げていくといいと思う。現在、全国でも26か所、エコツーリズム推進法による全体構想というのを立ち上げているところがある。
エコツーリズムと言っても、自然だけではなく、歴史、文化とか地域固有の魅力を観光旅行者に伝えることでその価値や大切さを理解してもらい、環境保全につなげていくことを目指す仕組みと定義をされている。他の地域との違いとして、天草では、例えばイルカと漁師の共生や山車の文化、潜伏キリシタン文化など、その独自の土地柄みたいなものもあるので、そういうものと自然体験あるいは産業体験というのをミックスしながら伝えていくことができれば、他の地域との違いも出せて、天草にわざわざ体験に来なければならないというような打ち出しができるのではないかと思う。


【馬場市長】
自然体験などをやらせていく中では、どうしても、安全確保や安心、安全という体制を作っていく必要があります。活動にあたっても、「どこまで子どもたちにやらせられるのか、どこまでが安全なのか、これ以上はダメだよ」とか、「こういう部分は指導できる」など、自分たちがまず身につけなければならないと考えており、そのための資格を取っていただくような仕組みを考えていきたいと思っています。できれば、PTAの保護者の皆さんにもそういう資格を取るための講座を受けていただくとか、地区振興会などで活動されている皆さんにも、そういう学びの場を提供することが必要だと思います。そうでないと、事業を行う自分たちも安心できないと思います。そういう講師をお呼びしたいと思っていますので、その際は皆さんにもご案内させていただきたいと思います。


(天草おやじの会)
熊本高校のクリエイティブイノベーション同好会が「のさりの書」(旅行者が天草の旅の思い出やおすすめのスポットをリレー形式で綴る観光本)というのを考案した。子どもたちや大人に、天草の魅力や物、景色などを書いてもらい、それを地域の杉や檜に描き、この本のカバーとして作っている。
私も「ヒノキプロジェクト」という会に入っているので、その檜の板でカバーを作って熊本高校に送らせてもらったが、今回、市内の中学校の美術部にお願いし、天草の風景、西海岸、倉岳神社、眼鏡橋、﨑津教会などを子どもたちに書いてもらった。自分たちが描いた絵が、天草の魅力の「のさりの書」となり、市役所や関連施設などに置いてもらい、人に見てもらえると、励みになり喜びになるのではないかと思っている。
「のさりの書」は熊本高校の生徒が考案された事業だが、違う意味でも、地域で何かできればと思った。


【馬場市長】
「のさりの書」は、熊本高校の生徒が実際に考えて、全国で最優秀賞を取られました。これには、投資家が投資をされるような話も聞いておりまして、天草の「のさりの書」というものを観光の1つのコンテンツとして取り組んでいくことになるかと思います。それくらい、よくできた仕組みになっています。ぜひ、皆さんにもご協力をよろしくお願いいたします。


(あまくさカラフルツーリズム)
うちではSUPの体験はできないが、シュノーケリングとシーカヤックを、毎年50名ぐらい受け入れて、2日に分けて3泊4日で実施している。他に、大江地区振興会にご協力いただき、県外、県内の子どもたちを誘致し、大江の椿公園やラピュタの木の見学などを企画している。まだ企画の段階だが、来年度以降は年間を通して子どもたちを呼んでいきたいと思っている。
うちの施設に来る子どもたちは、基本的には釣りに行ったり、山や自然に行ったりして遊び回っている。モットーは、「うちらがのぼせ者になろう」ということで、楽しんでやることを目的に会が発足しているので、子どもたちと一緒に遊んでいる。地区振興会やいろいろな団体とコラボできるようであれば、どんどん話を進めて行きたいと思っている。


【馬場市長】
天草でやっておられる事業者などとコラボしていただいて、一緒に実施することによって、いろいろなことができる可能性が出てきます。「つながる力でまちづくり」というのは市のテーマでもあります。自分たちだけでやろうとすると限られたことしかできませんが、今日のこの会でつながっていただくことも、非常に良い展開になっていくのではないかと思いましたので、よろしくお願いいたします。


(大江地域づくり振興会)
地区振興会でシーカヤックを9艇所有しているが有料ではない。無料で体験してもらっている。地区振興会そのものがそういった組織なので、コラボは難しいかなと思っている。参加者からお金を取るわけではないので、振興会が資金を出して体験してもらうという形になる。
今後もイベントを考えているが、イベントをする場合は振興会がかなりのお金を出さなければならない。これについてはふるさと応援交付金があるので、そちらも使えるように会議の中で話し合っていかなければならないと思っている。


【生涯学習課長】
本日の意見交換でいろいろな情報共有をしていただきました。団体間同士の交流がさらに深まり、天草市の地域資源、生涯学習課の社会教育施設等もご活用いただきながら、体験学習の充実につながるようお願いしたいと思います。


【馬場市長】
今日はありがとうございました。
「子どもたちの体験学習の島づくり」ということで今日は話をさせていただきましたが、天草の子どもたちにはできる限り、資金的な負担などが出ないような形で体験をさせてあげたいと思っています。
(市外からの受け入れにあたっては)子どもたちとの関わりを各団体の皆さんがそれぞれやっていただく中で、多様なスキルを身につけていただき、お金を取ってでも活動ができるようになればと思います。人をつくっていく中で、ボランティアというものにはどうしても限界があります。これからますます、若い人たちも少なくなってくる中で、事業としてやっていくことも考えていかなければいけないのではないかと思います。できれば、天草の子どもたちも育成していきながら、事業としての部分も見据えていただければと思っています。少しずつでも、「天草にお金を払ってでもその体験をしたい」という人たちが集まってくるような、そういう島づくりをしていきたいと思います。
天草でさまざまな産業を起こしていき、皆さんがしっかりと天草に残って生活できる環境を作っていかなければなりません。その中には、体験学習というものも1つの大きなコンテンツになり、観光の大きな目的になっていきます。
私たちが一番にやっていかなくてはならないのは、今の天草の子どもたちに生きる力をつけること。そこを一緒にやっていただきますようお願いできれば思います。もちろん、市としても教育委員会と一緒になり、天草の子どもたちの育成、教育について頑張ってまいりたいと思います。
今日は本当にありがとうございました。

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