9月13日、二江地区コミュニティセンターで「イルカと人との共生」に向けた海の環境に配慮した勉強会が開催され、33人が参加しました。
これは、天草市イルカウォッチング事業者チーム(※1)が主催しているもので、今回が第1回目の開催。講師の帝京科学大学教授の篠原正典さんが「鯨類のウォッチングでルールが求められる理由~具体的事例から~」と題し、講演を行いました。
講演では、イルカを含めた鯨類の特徴や海外でのウォッチング事例、ルールの違いなどについての話があり、参加者はメモを取ったりスライドを撮影したりしながら熱心に聞いていました。
天草のイルカについて「必ず通詞島の周りに戻ってくるという一日の日周行動はとても不思議で、この土地がよっぽど彼らにとって大切なんだろうと感じる」と篠原教授。また、イルカと人との共生については、「日常生活の中で環境に対する意識を高め、行動につなげていくことが重要だと思う。自分には関係ないと思うかもしれないが、ゴミが絡んで傷ついたり、死んでしまうイルカを見た時に、自分たちの活動全体がこうした野生動物を苦しめているということに気付いてもらえたら」と話しました。
(※1)天草市五和町でイルカウォッチングを運営する天草海鮮蔵、イルカウォッチング総合案内所(イルカクラブ、ドルフィンクルーズ、マリンワールド)、門口水産、丸健水産の6事業者が、天草の海の資源を守り、環境・生業・観光を持続可能にする活動を行うことを目的に設立したチーム(令和6年3月)。主な取り組み内容は、以下のとおり。
・お客様の安心・安全の確保
・漁師および関係者の収益機会および安心・安全の確保
・野生イルカが生息しやすい環境の確保