天草市議会第5回定例会(R6.11.26)における「最近の市政の動向」の報告
提案理由の説明に先立ちまして、最近の市政の動向について、ご報告を申し上げます。
高病原性鳥インフルエンザについて
まず、11月12日に新和地区において回収された野鳥「ヒドリガモ」2羽の死骸から高病原性鳥インフルエンザが検出され、環境省が当該死亡野鳥の回収地点から半径10キロ圏内を「野鳥監視重点区域」に指定しました。
現在、この区域内にあたる「新和地区全域、本渡・河浦・栖本地域の一部」については、検査対象となる個体数を強化して警戒を行っているところでございます。
なお、今回の発生事案を受けまして、本市管内の養鶏農場に対して、「搬出制限」「移動制限」等の制限はかかっておらず、管内の養鶏場から出荷される鶏肉、卵については、全て安全ですので、市民の皆さまにおかれましては、どうぞご安心いただきますようお願いいたします。
台湾訪問について
次に、10月15日から18日の4日間、台湾を訪問しましたので、ご報告いたします。
今回の訪問では、熊本県が主催する台湾の旅行会社との現地商談会に参加しました。
商談会では、参加した23団体のうち、6団体が本市からの参加ということもあり、熊本県のご協力により、今回は特に「天草」のPRに多くの時間を割いていただきました。
台湾の旅行会社の方々が、本市事業者のブースを切れ目なく次々と訪れ、商談されるようすを拝見し、大きな手ごたえを感じたところでございます。
また、台湾の旅行代理店や日本の現地法人などの関係機関を訪問し、本市の観光資源等の紹介を行ったほか、台湾の皆さまと観光や経済全般について意見交換を行いました。
台湾の方々が九州を旅行される際の傾向や本市からの情報発信の手法、ターゲット層の選定など、台湾からの誘客を図るうえでの数多くのヒントを得ることができ、また、本市の施策を推進していくうえでの有益な情報も得られた大変有意義な意見交換であったと思っております。
今回の訪問では、台湾の皆さまの考え方や文化、嗜好などを知ることができ、また、交流により貴重な人脈を得ることもできました。
今後、今回の訪問で得た多くの情報を活かし、台湾からのインバウンドにつながるプロモーションに取り組んで参ります。
出張所窓口業務の郵便局への委託状況について
次に、本年10月1日から実施しております、出張所窓口業務の郵便局への委託の状況についてでございます。
委託した23カ所の郵便局の10月1カ月間における住民票などの諸証明の交付件数は384件で、1日当たりの平均では17.5件となっております。昨年10月の1日当たりの平均が21.3件でしたので、件数は減少しているものの、大きなトラブル等の報告はあっておらず、順調に移行できているものと考えております。
今後も、市民の皆さまのご意見を伺いながら、郵便局と連携して、更なる住民サービスの向上に努めてまいります。
AIオンデマンド乗合タクシーの実証運航について
次に、新和地域におけるAI(人工知能)を活用したオンデマンド乗合タクシーの実証運行の実施についてでございます。
現在、新和地域におきましては、巡回バスを定時定路線で運行しておりますが、利用者の移動手段の利便性向上と持続可能なコミュニティ交通の確立のため、AIシステムを活用した事前予約制の乗合タクシーへの移行を検討しております。
実証運行の期間は、本年12月2日から来年の2月28日までの3カ月を予定しております。
ぜひ多くの皆さまにご利用いただき、より良い交通体系の構築のため、ご意見をいただきたいと思っております。
サテライトオフィス開設の状況について
次に、サテライトオフィス開設の状況についてご報告いたします。
これまで、誘致企業の活動拠点として、また、テレワークなど多様で柔軟な働き方のための環境整備として、サテライトオフィスの整備を進めてまいりましたが、今般、新たに2カ所が開設されることとなりました。
1カ所目は、牛深地域の活性化や地域におけるビジネスイノベーション拠点として、去る11月19日に、牛深支所の3・4階にオープンしました「MORIMON LAND(モリモン ランド)牛深」でございます。
この施設は、本年3月に本市に進出されました、東京都に本社を置く、日本デーコムサービス株式会社さまが整備を行ったものでございます。
2カ所目は、市役所本庁舎南側の旧第一生命保険跡に、今週11月28日にオープンする「ASUKAMAWORKS STATION」(アスカマ ワークス ステーション)でございます。
この施設は、本年1月に本市に進出されました、熊本市に本社を置く、株式会社D-HORIZON(ディーホライズン)さまが整備を行うものでございます。
両施設とも、国のデジタル田園都市国家構想交付金を活用し、進出企業がサテライトオフィスとして入居可能な個室に加え、テレワークやイベント開催が可能なフリースペースを設けるなど、市民の皆さまをはじめ、さまざまな方にご利用いただける施設となっております。
今回の開設により、本市の関連事業として整備したサテライトオフィスは5カ所となります。
今後も本市への人の流れを創出し、魅力的なまちづくりを推進するため、引き続き、環境整備に加え、企業の誘致活動にもしっかりと取り組んでまいります。
天草大陶磁器展について
次に、11月1日から5日までの5日間、天草市民センターで開催されました「第20回天草大陶磁器展」についてでございます。
今回は、北海道から鹿児島まで、全国98の窯元や陶芸家にご出展いただき、天草の秋の一大イベントとして盛大に開催されました。
期間中の来場者は2万人を超えて昨年を上回り、売上額も約5,400万円と過去最高となりました。「陶石の島から、陶磁器の島へ」のスローガンのもとに始まったこの陶磁器展も、回を重ねるごとに認知度が向上しており、陶磁器振興に止まらず、まちづくり、賑わい創出につながる取り組みとしても成長を続けております。
また今回も、令和3年に陶磁器がご縁で連携協定を締結した愛知県瀬戸市から、川本市長はじめ関係者にご来市いただき、各種イベントや物産展を開催していただきました。
今後も、天草陶磁器の島づくり協議会を中心に関係者の皆様が一体となり、世界に誇る伝統産業として、より一層発展できますよう、支援してまいりたいと考えております。
市政の動向についての報告は以上でございます。