10月19日、東京藝術大学(東京都台東区)でDOORの実技演習が行われ、本校から5人(1年生3人、2年生2人)が参加しました。
実技演習はデッサンの体験演習で、最初に限られた短い時間でモチーフの特徴を素早く捉えてシンプルな線で描く練習(クロッキー)を3回行いました。
その後デッサンの実技に入り、木炭を用いて限られた時間(20分×6回)でプロのモデルを見ながら、正確に描く練習をしました。
授業のまとめとして、伊藤教授から「ケアというのは何かを助けるとか支えるだけではなくて、”そのものの魅力を見つける”というのもケアの中にあると思う。看護のケアは単純に支えるだけではなく、その人の魅力が一番きれいな状態にいることってなんだろうと考え、その人のようすを見ていくこと、空気を感じることにつながるのではないかと思う」という話しを聞き、まさにアートと看護は通じることが多いと感じました。
DOORの授業は、介護・看護学だけに係る知識だけではなく、自分たちの身の回りには病気の人や多様な性、さまざまな障がいを持つ人がいることを教えていただいています。これからの看護師は、全ての人を尊重し、その人に合った看護ができるように「人を見る力」が必要であるため、今回の実技演習に参加した学生にとっては大きな経験となりました。
学生の受け入れから、演習の準備など、貴重な経験をさせていただいた東京藝術大学の先生方に大きな感謝を申し上げたいと思います。
【参加した学生の感想】
今回の実技演習では、デッサンを通じて人の体を観察する重要性を学びました。初めてのデッサン体験で、普段見えていない体の構造に気付き、看護に通じる観察の意義を感じました。演習では、クロッキーやデッサンを行い、教授のアドバイスを意識しながら描きました。特に、ケアは単に支えるだけでなく、その人の魅力を見つけることが重要だと教わり、患者を支えるとは何かを考えるきっかけとなりました。また、自分の作品を客観的に見ることで、看護においても患者を固定概念で捉えず、広い視点で見ることの大切さを学びました。今回の演習を通じて、部分だけでなく全体を客観的に見ることの重要性を深く理解しました。参加させていただきありがとうございました。