
12月1日、有明町まちづくり協議会主催のフットパスイベントが開催されました。
「フットパス」はイギリスを発祥とした森林や田園地帯、古い街並みなど、昔からあるありのままの風景を楽しみながら歩くことができる小道のことを言い、同協議会ではフットパスによるまちの魅力づくりに平成28年から取り組んでいます。
町内7地区に11のコースがあるうち、今回歩いた上津浦コースは、中世天草を支配した「天草五人衆」の一人である上津浦氏にまつわる史跡や、かつて南蛮寺(教会)が建てられキリシタン文化が栄えた歴史をもつ4.5kmのコース。
この日は、同地区在住で有明町の歴史に詳しい嶋田千代樹さんと、有明小学校4~6年生の有志5人がボランティアガイドとして各所を案内しました。
小学生ガイドの取り組みも3年目となり、今回のフットパスにあわせて1カ月ほど前から昼休みなどを利用して資料の準備や発表の練習を重ねてきました。6年生はこれまでに何度もガイドの経験があり、落ち着いて発表する姿が頼もしく、初めてガイドに挑戦した4年生も「大きな声ではきはきと伝えられるように頑張ります」と意気込んでいました。
午前9時に上津浦地区コミュニティセンターを出発。正覚寺は、その場所にキリシタン布教活動の拠点となった「南蛮寺」(教会)があったと伝えられており、昭和60年の本堂解体作業中に発見され県の文化財に指定されているキリシタン墓碑群やキリシタンの信仰具など貴重な文化資料についてガイドから解説がありました。
途中では地域の皆さんによる温かいぜんざいのおもてなしでおなかを満たし、上津浦城址や豪族たちの供養塔としてつくられた五輪の塔などをめぐり、2時間半をかけてゆっくりと歩きました。
今年度のフットパスイベントは今回が最後ですが、来年度もコースを変えて実施される予定です。