「波にゆられて不知火消えりゃ♪」天草島民ならば、必ず耳にしたことのある「天草小唄」。歌の発表から90年、今なお歌い継がれているこの名曲を歌い世界に広めたのが、昭和初期に活躍した二浦町出身の歌手・横田良一です。デビューから3年、24歳の若さで早逝した横田の生涯を描いた新作音楽劇「天草小唄ものがたり」が本渡と牛深で上演され、鑑賞することができました。
「天草小唄」は、横田が天草を全国に売り出そうと自ら企画して歌ったご当地ソング。雲仙国立公園に天草を加えようという運動が始まったのがちょうど90年まで、歌詞には当時の天草の美しい風景や歴史など、多くの宝がつづられています。1956年に雲仙天草国立公園として指定され、「天草」の名が全国に、そしてナショナルパークとして世界へと知られることとなってから、あと3年で70年を迎えます。
このふるさとを、美しく幸せなまま、未来へ残しつないでいくことが、今を生きる私たちの責任だと舞台を見ながら改めて心に誓いました。