6月6日、本市出身の放送作家・小山薫堂さんが手がける大阪・関西万博のパビリオン「EARTH MART」にて、日本の伝統食である“梅干し”を漬け込む「万博漬け」の式典が行われました。
「万博漬け」は、和歌山県で収穫された梅を用い、「EARTH MART」内で実際に梅干しを漬けるもので、パビリオン来場者には、25年後にその梅干しを実食できる引き換えチケットが配布されています。この取り組みは、長期保存できる梅干しを通じて万博の思い出を未来に託す、いわば「食のタイムカプセル」です。
梅干しを漬ける際に使用する塩は、小山さんより、天草の天然塩「あまくさンソルト」を使用することが提案され、梅を提供する紀州梅の会と天草市のコラボレーションが実現しました。天草の塩は、市内の5つの工房がそれぞれ手掛けた「あまくさンソルト」が提供されました。
式典では、小山さん、和歌山県田辺市の真砂(まなご)市長、紀州梅の会のみなさん、そして、本市から、馬場市長と天草の製塩業者が登壇。くまモンや和歌山県のPRキャラクター「きいちゃん」も登場し、多くの見学者の前で梅の漬け込みを実演して会場を盛り上げました。
小山さん、真砂市長に続いてあいさつした馬場市長は、「あまくさンソルトは、それぞれ異なる特徴を持つ3つの海から採れる海水を原料としており、多様なミネラル分を含んでいて、マイルドな塩気と甘みがあるのが特長です。それぞれの地域が誇る資源がどのように融合し、未来にどのような価値をもたらすのか、25年後がとても楽しみです」と、来場者に向けて天草のPRと今後の期待を述べました。
式典終了後は、万博来場者に「紀州梅」や「あまくさンソルト」を数量限定で配布し、天草と天草の塩をPR。たくさんの報道陣も取材に訪れ、万博漬けの注目度の高さが伺えました。
今後、合計1トンの梅を漬け(塩250キロ使用)、万博期間中はパビリオン内で展示されます。終了後には天日干しして梅干しにし、2050年まで保存されます。
■あまくさンソルトとは
有明海、八代海、東シナ海の3つの海に囲まれた天草諸島。
「あまくさンソルト」は、この島々に点在する小さな塩工房から生まれる塩です。
海流の特徴も、製法のこだわりも味わいの個性もさまざま。成分の99%以上が塩化ナトリウムである精製塩とは違い、釜炊きや天日干しにより作られる「あまくさンソルト」はさまざまなミネラルを含んでおり、マイルドな塩味と甘みが感じられるのが特長です。
■塩工房について
○自然食品研究会 天草市五和町二江106 TEL:0969-33-0610
○ロザリオの塩 天草市河浦町今富516 TEL:0969-79-0400
○塩工房宝島 天草市牛深町1763-3 TEL:0969-73-4525
○嘉六屋鹽 天草市五和町二江650 TEL:0969-33-1834
○天草塩の会 天草市天草町大江1448 TEL:0969-42-5477
○一二海 天草市牛深町2912-20 TEL:0969-73-4985