
12月7日、有明町赤崎地区でまちづくり協議会主催のフットパスイベントが行われ、市内から30人が参加しました。
イギリス発祥の「フットパス」は、森林や田園地帯、古い町並みなど、昔からあるありのままの風景を楽しみながら歩くことができる小道を言います。
同協議会ではフットパスによるまちの魅力づくりに平成28年から取り組んでおり、町内7つの地区に11のコースがあります。
この日歩いた赤崎コースは、ミカン山ののどかな風景と、雲仙普賢岳や湯島を眺める海沿いの道、郷土の偉人ゆかりの地をめぐるコース。
有明小学校児童によるボランティアガイドの取り組みも4年目となり、今回も4~6年生の希望者5人が1カ月ほど前から昼休みなどを利用して資料の準備や発表の練習を重ねてガイドに挑戦しました。
午前9時、開会式を終えて赤崎グラウンドを出発し、特産のみかん畑が広がる山浦地区を目指します。
有明町では昭和30年頃から、カライモ畑だった段々畑や山を切り開いて造った畑にミカンが植えられました。甘夏は数多くの農業コンクールで優秀な成績を収め、また、赤崎のミカン園で偶然見つかった突然変異種「紅甘夏」が栽培されるなど、農家の皆さんの努力によって国内でも有名なミカン作りの町となった歴史があります。

有明町がミカンの産地になった歴史を説明

色づいたミカンが美しい


松島有明道路に架かる源加畑跨道橋を歩く

昔話「めぐろのきつね」を方言で語る

雲仙普賢岳を眺めて歩く海岸沿い
山浦地区を下って赤崎コミュニティセンターで休憩。地元食生活改善推進員の皆さんが準備したぜんざいでおなかを満たして後半へ出発します。
後半は、江戸時代、痩せた土地で作物が育たず貧しかった人々の暮らしを良くしようと、鹿児島からさとうきびを持ち帰り、開墾して植栽した前田市右衛門や、私財を投じてイカナゴ漁を若者に学ばせ、村の復興に尽くした上原典禮(てんれい)医師など、地域の発展に尽力した先人について記念碑を見ながら学び、約6キロメートルを3時間かけて歩きました。
今回初めてガイドに挑戦した4年生の井上さんは「赤崎のことをたくさん知れて楽しかった」と感想を話していました。