指定名称は「衹園橋 附石造記念碑」で、本度市街地の中心を西から東に流れる町山口川に旧道をつなぐ橋として架けられた石橋は、衹園神社の前にあることから、”衹園橋”と呼ばれています。この橋は、多脚式アーチ型石橋で、立派さの中に上品さを兼ね備えています。長さは28.6m、幅が3.3m近くもある橋間に、がっちりとした5列9行の角柱45脚で支えています。
現存する石造桁橋としては日本最大のもので、中国や韓国を含めてみても大きな存在感を示す見事な石橋です。
整列した列柱とアーチ型に沿っている橋桁が、満潮時水面に影を映しているようすは風情があり、市街地の特徴的な景観となっています。
建造年代は天保3(1832)年で、時の庄屋大谷健之助が発起して、地元銀主を始め、住民が協力しあい、完成させました。
石材は下浦産で石工も同じく下浦の石屋辰右衛門です。
■指定区分:国指定
■指定種別:建造物
■指定日:平成9年12月3日
■地域:本渡
■所在地:船ノ尾町・中央新町