牛深ハイヤ節が唄われるようになったのは、江戸時代と言われています。
古くから天然の良港であり、乾鰯・煎海鼠(なまこ)・乾鮑など海産物の産地でもあった牛深港は、大阪と鹿児島を往復した上り船・下り船などの風待ち、
シケ待ちの港としてにぎわっていたと言われています。
港での風待ちの間の娯楽として生まれたハイヤ節は、南国特有のリズムを持つ楽しい唄で、「阿波踊り」など全国各地にたくさんあるハイヤ節系統民謡のルーツとされています。
祝いの宴で唄い踊る「元ハイヤ」は、即席の鳴り物のリズムに誘われておどり出た1人が、次々に鉢巻で客を引き出し、最後には総勢で唄い踊ったことから、「にぎわい唄」として親しまれ、牛深磯節などとともに必ずと言っていいほど
唄われます。
■指定区分:市指定
■指定種別:無形民俗文化財
■指定日:平成4年12月2日
■地域:牛深
■所在地:牛深町