貨幣石は約5,000万年前の暖かい海に生きていた、石灰質の殻をもつ生き物が化石になったものです。この生き物は底生有孔虫と呼ばれ、沖縄県西表島の海岸で「星砂」として知られているものと同じ仲間です。
日本では貨幣石の仲間が天草諸島のほかに小笠原諸島、八重山諸島、沖縄本島で見つかっています。
宮野河内の貨幣石はヌムリテス・アマクセンシスといい、1925年に日本で最初に見つかったものです。大きさや形は直径2~14mmの薄くしたおはじきのような形をしています。
ヌムリテスは生息していた時代が新生代始新世(5,600万~3,390万年前)に限られているため、産出する地層の年代を知る手がかりとなる示準化石になっています。
■指定区分:県指定
■指定種別:天然記念物
■指定日:昭和39年3月10日
■地域:河浦
■所在地:河浦町宮野河内字越地